「いつも疲れている人」が息を吐くように口にする“絶対NGワード”シソンヌじろうも劇中で連発〈風、薫る第44回〉

シマケンは鈍い朴念仁?

 看護婦には鋭い観察眼に基づいた察する力とそれを行動に移せる力が必要。

 でもそれは看護婦だけではなく、小説家にも必要な能力である。

「お前は小説家になるには、致命的な欠落がある。鈍い朴念仁には男女の情は書けない」

 小説家志望のシマケン(佐野晶哉)は友人の槇村太一(林裕太)にこう指摘される。

 雨の日、りんと直美が康介の看病にアメを持って行った帰り、ふたりが甘味処の前を歩いているとき、なかにはシマケンや太一がいた。

 太一の兄・宗一(上杉柊平)を交え、安(早坂海美)のお見合い?が行われていたのだ。

 そこで判明したのは、槇村兄弟は長男・宗一、次男・太一、三男・けい一(漢字不明)と全員「一」がついていること。男たるもの何かしら一位を目指せと父親が名づけたという。

 太一は、いつか文学でNo.1!を目指すと語る。なぜかやたらと大声で自己アピールするのは、安は自分を好きだと勘違いしていたから。

太一「私でよければ」
安「よくないです」

 あっけなく玉砕。

 安は「環に優しいお姿を見て」(宗一に一目惚れした)と、てらいなく告白する。

 話が環の母・りんの話題に及ぶと、シマケンが話を奪って延々、りんのことを語りだす。

「女1人で生きていくと覚悟を決めて、それもそう、肩に力の入ったような感じではなくて、コロコロ笑って、おもしろくて。僕が何者かを当てようとして、最初、先生でしまいには寺の息子だって。でも、僕が活字工だと教えたら、それは別にどうでもいいような顔をして……」

 シマケンがりんに夢中なのは誰もがわかる。だが、本人は気づいていないという設定。

 安のお見合いの席でこんなふうな態度をとるシマケンの視聴者の好感度が心配になる。これまでもヒロインの相手役になる変わり者キャラはいて、皆、人気を醸してきた。だが、彼らの意識はたいてい勉強や仕事に向いていた。シマケンほど無自覚な恋愛ボケみたいなキャラは新しい。

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