――メジャーリーグと比べて、日本の球団組織における一番の課題は何でしょうか。

 アメリカでは、ゼネラルマネージャーに大きな責任を持たせる。

 選手を獲る、チームを作る、その結果が出なければ責任を問われる。日本はそこが曖昧です。

 組織には規律が必要です。ただ、規律というのは、縛るためのものではない。みんなが一つの目的に向かって動くためのものです。

 船が沈みそうなときに、全員が勝手なことをしていたら助からない。上の人間が方針を示し、その通りにやって結果が出なければ、上が責任を取る。それが組織です。

――今の時代に「人がついてくる本物のリーダー」になるためには、どんな覚悟が必要ですか。

「俺の言う通りにやれ。うまくいかなかったら俺が責任を取る」と言えるかどうかです。

 人間は希望を持てば動く。偉くなりたい、うまくなりたい、勝ちたいという気持ちは誰にでもある。その気持ちに火をつけるのがリーダーです。

 ヤクルトの松園尚巳オーナーは、「トレードは嫌いだ。縁があって来た選手なのだから、物足りなければお前が教えてくれ」と言った。私はその言葉を重く受け止め、共感しました。

 選手を取っ替え引っ替えするのではなく、今いる選手をどう育てるか。そこにリーダーの覚悟が出るのです。