このソフトウェアの変動は革命的で、中国ビッグテックも方針を切り替えたられた。中国アリババ、テンセント、バイトダンスなどが、不透明な米国製H200を調達する必要がなくなったのだ。米政府に不条理な手数料を支払い不要。ファーウェイのチップを大量購入して自社モデルの最適化を進めたほうが、ずっといい。

 なお現在もエヌビディアはAI向けGPUで世界トップだが、それがいつまで続くかは不透明だ。

米国の負けか中国のブラフか
日本はどのように絡んでいく?

 米国は、中国を依存体質にして、GPUで手数料を取り、中国の技術発展を遅らせようと考えた。一方の中国は、自国内の企業を競争させながら半導体技術を向上させた。

 中国は高度資本主義の国ではないはずだが、共産・社会主義とは相容れないほどのスピードで、半導体主権を奪取した。ファーウェイは次世代チップの量産体制を構築する見込みであり、それをフォローするDeepSeekらのAI技術も進化している。

 とはいえ、中国がこのまま成功し続けるかどうかは、未知数だ。今回の勝ちスキームでテック業界が持続可能な成長を遂げるとも言い切れない。一方で米国の底力も見逃せない。ソフトウェアとハードウェアの新規テクノロジーは米国が起点だったし、今後もきっとそうだろう。

 米中間の競争が、さらに激しくなることだけは確かだ。そこに日本はどのように絡んでいくのか?

 数年後、「売らないと脅していた米国が、買ってくれと頼む側に回った」「西側諸国の覇権は傾き始めた」などと論じている可能性も否定できない。