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昨年、「物価高倒産」は過去最多を更新した。2026年、コストの上昇を価格に反映できない事業者はさらに厳しくなるだろう。イラン情勢の影響で日本企業が直接的に影響を受けている対象(製品)で、特に注視すべき7つとは何か。(未来調達研究所 坂口孝則)
イラン戦争→原油高騰で「物価高倒産」は増えるか
「いやあ、実は業績が好調でしてね!決算発表したら、『儲けすぎじゃないか』って批判されると思うんです」などと2月末に話していた、とある企業の関係者。ところがイラン戦争が始まり、3月の第2週に会った時は様子が一変していた。
「本当に、本当に大変な事態です……。4月以降、取引先がプラスチックと重油、ヘリウムを調達できるか分からないと言うものですから……」と深刻な表情だ。
筆者は全国のサプライチェーン関係者と、日常的に情報交換をしている。日々、世界からモノを仕入れている人たちの、この数週間のリアルな動向をお伝えしたい。
物騒な緊急事態となった順番でいえば、まず、欧州経由で中東から商品を輸入している関係者だった。飛行機が飛ばず、代替ルートも不明だからだ。次が、化学プラント関連だった。ホルムズ海峡が事実上、封鎖されたのは中東に依存する日本に大打撃だ。
そして、自動車関係だ。自動車は直接的・間接的に1台あたり200kgのプラスチックを使用するが、その原材料である原油由来のナフサが値上がり、あるいは入手困難に陥った。さらに、ヘリウムを生産に使用する半導体関係、そして飼料や肥料に関係する農作物・食品製造関係の……という順番だった。
無論、梱包資材や燃料を使わない企業なんて、ない。これからも影響は多方面に広がるはずだ。どの業種・分野でも大半の企業が生産コストの高騰に戦々恐々としている。取引先からの値上げ申請は始まったばかりで、イラン戦争が長期化するほど、ボディーブローのようにダメージを受けそうだ。
さらに不吉なことに、ただでさえ倒産や廃業が急増している。帝国データバンクによると、2025年の「物価高倒産」は過去最多を更新した。今年も、コストの上昇を価格に反映できない事業者は厳しいだろう。
すでに日本企業が直接的に影響を受けている対象(製品)で、特に注視すべき7つを書き出してみよう。







