ナフサショックで入手困難、価格5割増しになった「安全を守る」物資の名前ストレッチフィルムは安全輸送に欠かせないが… 画像:カーゴニュース

中東情勢の収束が見通せないなか、物流への影響が顕在化している。倉庫では荷崩れ防止に欠かせない資材である「ストレッチフィルム」が不足。アンケートでも、ストレッチフィルムの入手困難や価格の高騰が報告されている。調達難による価格上昇が長期化すれば、荷主への転嫁も避けられない事態だ。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です

ストレッチフィルム不足、労災リスク高まる

 ストレッチフィルムが調達できなければ、貨物の落下など労災のリスクが高まるほか、輸送時にパレット積みができずバラ積みされることによって、ドライバーの荷降ろし時の負荷が増大することが懸念される。

 日本倉庫協会が3月30日から4月10日にかけて会員企業に行ったアンケート調査(498社から回答)によると、約7割で中東情勢の影響を「受けている」と回答。その内容としては、複数回答で「燃料費(軽油、重油、ガソリン)の上昇」が最多だったが、「資材費の上昇」「資材の調達困難」も多く挙げられた。

 資材の中でもとくに顕著なのが、ストレッチフィルムの不足だ。貨物をパレットに積載した後、貨物に巻き付けることで荷崩れを防止するための資材で、貨物の落下による破損リスクを軽減し、作業の安全性を確保する。多くの倉庫で恒常的に用いられ、輸送時の荷崩れ防止にも使われている。

ナフサ依存で発注制限、価格は5割増に

 ストレッチフィルムの原料は中東産のナフサに依存している。3月下旬頃からストレッチフィルムの発注が制限され、調達しにくくなり価格が高騰しているとの声が倉庫会社から出始めた。4月下旬には、中東情勢の前と比べて5割上昇しているとの報告もあり、ECサイト上でも一部で発注制限が設けられている。