電車のドア付近に立つ人写真はイメージです Photo:PIXTA

満員電車で、頑なに「ドア横」を死守する人。奥に詰めれば人が乗れるのに動かず、周囲の迷惑に気づかない姿にモヤモヤしませんか?「単に端っこが好きなだけでしょ」と思われがちですが、実は違います。組織行動学の視点で見ると、ドア横をキープし続ける人は、職場でも「仕事ができない人」の致命的な特徴と完全に一致するのです。通勤電車のささいな立ち位置が、あなたの信頼や出世を遠ざけてしまう恐るべき理由とは?(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人

ドア横を死守する人
迷惑に気づかない心理

 通勤電車で、ドア横のスペースを絶対に譲らない人がいます。

 奥に詰めればもう少し人が乗れるのに動かない。降りる人がいても、いったんホームに出ず、ドア横に張りついたままやり過ごそうとする。後ろから人が乗ってきても、体を少しひねるだけで、その場所をキープし続ける。

 もちろん、すぐ次の駅で降りる、荷物が多い、体調が悪いなど、事情がある場合もあります。ですから、ドア横に立つこと自体を責めたいわけではありません。

 問題は、そこが混雑の流れを妨げているにもかかわらず、周囲の状況を見ずに「自分の居場所」を死守してしまうことです。自分は快適かもしれない。けれど、そのせいで乗り降りがしにくくなり、車内の流れが悪くなり、ほかの乗客に小さなストレスを与えている。そのことに気づけない人は、仕事でも似たような振る舞いをしがちです。

 つまり、ドア横キープマンの本質は「すみっこが好き」という話だけではありません。より大きな問題は、自分本位で、周囲からどう見えているかを客観視できないことです。