ラオスの首都ビエンチャンへは中国から高速鉄道が乗り入れる中国・ラオス鉄道が21年に開業。約7800億円の建設額のうち、ラオス負担は3割ほどだがその多くは中国の融資のため、インドネシア同様「債務の罠」に陥っていると指摘される。アジア開発銀行が「経済的利益をもたらす可能性は低い」「非常に大きな偶発債務(将来的に政府が負担する可能性のある債務)」をもたらすと警告するほどだ。※設計上は最高時速200kmのため高速鉄道の定義に当てはまるが、実際は時速160km程度で走行しているもよう
この中国・ラオス鉄道は、実はさらに南下しタイに向けて延伸計画がある。だが現地の反発が根強く、建設開始から10年経過しても線路が予定の半分しか敷かれていない状況だ。
さらにベトナムのハノイ~ホーチミン間(約1500km)の南北高速鉄道についても、当初予定の日本から中国へ、援助役が変更された。投資はベトナム側が行うことで、中国の債務の罠を避けようとはしているものの、現地企業と政府だけでは資金難に陥っている。すでに中国規格で建設された他の鉄道で事故が相次いでいることからも、「中国の規格を永遠に続けることになるのか」などと懸念の声も出ているほどだ。
東南アジアの高速鉄道が
越えられない高い壁とは
こうした状況に、中国に対して批判の声も増え始めている。共通・似通っているのは、(1)中国からの資金貸与で建設したことによる膨大な債務、(2)車両や信号システム、運行管理からメンテナンスまで中国側に依存、(3)運賃が高いので乗客が定着せずに大赤字、という三大ダメ構造というべきものだ。
日本では「ほらやっぱり中国はダメだ。日本の新幹線を採用すればよかったのに」などと思う人も多いかもしれない。
しかし、そう安易に考えるのは早計だ。東南アジアにおける特殊な事情を理解しないと、たとえ日本側が受注しても失敗していた可能性は高い。なぜかというと、東南アジアには新幹線が越えられそうにない、飛行機という高いハードルがあるからだ。
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Photo:China News Service/gettyimages







