インドネシア高速鉄道だけじゃない…東南アジアで次々苦境、中国高速鉄道の「3大ダメ構造」とは?Photo:VCG /gettyimages

中国・習近平国家主席の「一帯一路」構想もあって建設された東南アジアの高速鉄道が、相次ぎ失敗の様相を呈している。中国高速鉄道の「3大ダメ構造」とは?(ライター 前林広樹)

中国・習近平の「一帯一路」で
東南アジア高速鉄道が相次ぎ失敗

 中国の習近平国家主席が2013年に提唱した「一帯一路」とは、中国を起点にアジアやヨーロッパまでインフラ整備や経済協力を進め、中国の影響力を拡大させることを狙った構想だ。これに基づき中国が主導した、各国における高速鉄道の「相次ぐ失敗」が顕在化している。

 代表的なのが、インドネシアのジャカルタ~バンドン間で2023年に開業した高速鉄道「WHOOSH(ウーシュ)」だ。

 振り返れば2008年ごろに日本政府がインドネシアに高速鉄道の整備を働きかけたのだが、14年ごろから中国側が猛アピール。事業費の多くが中国国家開発銀行の融資でインドネシア側に財政負担を求めないことや、短工期など魅力的な条件を示して15年、中国案が採用された。当時、「日本の新幹線が受注競争で負けた」などと大きな話題となった。

 しかし、いざ中国主導で建設開始も工期の変更などで開業予定から4年も後ろ倒しとなり、事業費は想定の1.3倍となる約1兆円に膨らんだ。その一方で利用者は低迷、赤字が積み重なり財務が悪化。インドネシア国鉄トップが「債務問題が時限爆弾になる」と発言するなど危機的状況に陥っている。

 実は、こうした例はインドネシアにとどまらない。