筆者撮影
外国人旅行者(インバウンド)の受け皿として国が推進してきた「民泊」が岐路に立っている。急拡大が一転、各自治体が住民トラブルを受けて独自の規制強化を始めたのだ。民泊事業者の中には日本の在留資格を得るべく、想定外の“移住ツール化”で制度を利用しているケースもあるという。現場リポートも踏まえて、問題解決の道筋を考えてみたい。(ライター 前林広樹)
民泊の実態とは?新宿・大久保で
発見した驚きの光景
外国人観光客と思われる利用者が、夜中に大声で騒ぐ、マナーを守らずゴミ出しが汚い――。民泊をめぐるトラブルが相次いで報じられている。これを受けて各自治体が規制強化に動き出した(詳細は後述)。
実態を知りたいと思い筆者は、民泊登録数が日本最多の新宿区を2月上旬、訪ねてみた。まずは現場リポートから、民泊の問題点を浮き彫りにしていこう。
週末の大久保エリアは、韓国料理屋やK-POPアイドルのショップに向かう人々で大賑わいだ。近隣には日本最大の歓楽街・歌舞伎町もある。しかし一歩、路地に入ると小規模なマンションやアパートがひしめく住宅街でもある。一見どれが民泊の物件かは分からない。
しかし、ある集合住宅の前にたどり着くと、ゴミが収集ボックスからあふれかえっていた。大きなごみ袋が多く、コリアンタウンで食べ歩きをした人が捨てただけには見えない。この状況ではネズミやカラスが群がる原因になりそうで、住環境として良いとは言い難い。
筆者撮影
ちょうど犬の散歩をしていた人が、通りかかったので話しかけてみた。すると、「この辺りの新しいアパートには民泊物件が多いみたい。ゴミがあふれている場所もあるから、なんとかしてほしいわね」と貴重な意見を聞くことができた。
筆者撮影
外壁には、「旅館業の営業についてのお知らせ」と題した書類が貼られていた。「新宿区保健所に対し営業許可申請予定ですので~概要をお知らせします」との前文で、営業施設所在地や名称が明記されている。営業者住所・氏名には、「××ジャパン株式会社 代表取締役○○」と中国語圏でポピュラーな姓名が記載されていた。
話を聞いてみたいと思い記載の番号に電話をかけたが、残念ながら回答を得ることはできなかった。







