ゴルフがクールで若々しいスポーツに、株式市場も熱視線Photo:Megan Briggs/TGL/gettyimages

 ゴルフが若返り、身近なスポーツへと変貌を遂げている。これにより、今回のゴルフブームは1990年代後半のタイガー・ウッズ選手の大人気で巻き起こった流行の波よりも、長く持続する底力を秘めているようだ。

 ゴルフは2020年、新型コロナウイルス感染症の流行期にソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つのに最適な活動として多くの新規参加者を獲得した。キャンピングカーなどの一過性に終わった他のコロナ期の流行とは異なり、ゴルフへの関心はその後も衰えを知らない。市場調査会社のサカーナによると、米国内でプレーされたラウンド数は2020年に14%増加し、それ以降もほぼ毎年増加を続けている。今年4月末までのラウンド数は、前年同期比で5.3%増加した。コロナ前の伸びはもっと低調で、2018年は4.8%減少、2019年は1.5%増にとどまっていた。

 サカーナのスポーツ用品部門エグゼクティブ・ディレクター、マット・タッカー氏によると、同社が追跡しているスポーツカテゴリーの中で、ゴルフ用品は最も好調な売れ行きを記録している分野の一つだという。

 この活況は、一部の企業に大きな富をもたらしている。ゴルフボール・用品ブランド「タイトリスト」を傘下に持つ アクシネット・ホールディングス の株価は、過去6年間でほぼ3倍に跳ね上がり、S&P500種指数のパフォーマンスを大きく上回った。

 一方、 キャロウェイゴルフ の株価はそれほど振るわない。その主な原因は、ゴルフエンターテインメント施設を運営するトップゴルフの買収(M&A) にある。この合意によって巨額の負債がバランスシート(貸借対照表)に加わり、業績の重荷となったためだ。ゴルフエンターテインメントは成長産業であるものの、業界関係者はこれを「経験豊富な手腕を必要とするホスピタリティ(接客サービス)ビジネス」と捉えている。キャロウェイが昨年、コア事業に集中するためにトップゴルフの過半数株式を売却すると発表して以降、同社の株価は約50%上昇している。

 ゴルフの人気を支えているのが、ゴルフ場以外でもプレーできる手軽さだ。全米ゴルフ財団(NGF)によると、トップゴルフやファイブアイアンなどを含むゴルフエンターテインメント施設の数は、2019年比で80%増加した。商業用ゴルフシミュレーターを設置する店舗の数は、過去3年間でほぼ倍増している。トゥルーイスト・セキュリティーズの株式アナリスト、グレッグ・ミラー氏は、ゴルフシミュレーターの技術によって初心者がスイングについて即時のフィードバックが得られるようになり、ゴルフが「挫折しにくいもの」になったと指摘する。