Photo:SANKEI
日本酒造りには熟練した杜氏の技術が欠かせない。老舗酒造「獺祭」は、そうした常識を覆す試みとして、若手でも大吟醸造りを担える体制づくりを進めてきた。長い修業期間を前提としない高品質な酒造りを、どのように実現したのか。同社会長が語った。※本稿は、株式会社獺祭 会長の桜井博志『獺祭 経営は八転び八起き』(西日本出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
コロナの真っ最中も求人強化
獺祭造りには人手がかかる
毎年4月に新入社員が入社します。2021年4月は10名を超える新入社員が入社予定でしたが、さらに6月入社の新卒として10名程度の採用を行いました。かなりの増員となるのですが、それでも足りませんでした。
前年秋の段階で製造部から出された希望は「40名の増強」というものでした。それに対し新卒入社予定者と途中入社を入れても増強予定は20名弱にしかなっていなかったのです。コロナ禍のさなか、経済が縮小しているとマスコミが騒ぐのと裏腹に人手不足だったのです。
この当時の獺祭の製造スタッフは分析まで入れると123名。これに出荷スタッフ約50名を足すと170名強。営業や事務などの間接部門を入れたら総計200人弱の大所帯になります。何故こんなに人が要るんでしょうか。
灘や伏見の大手メーカーと比べると製造量は10分の1ぐらい。でも製造に関わっている人数は、おそらくそういうメーカーと並ぶかそれ以上だと思います。一般的な地酒メーカーと比較しても製造石数比で見ると獺祭には倍ぐらいの人数がいるのです。







