うつむくビジネスマン写真はイメージです Photo:PIXTA

前回は、確かな研究報告をもとに「認知症リスクを下げる」飲み物を専門家が解説した。今回は逆に、「認知症リスクを上げる」飲み物を紹介しよう。多量摂取すれば糖尿病にもなりやすくなるため、全身の健康を守るためにもできるだけ避けたい。(ジャーナリスト 笹井恵里子)

確実に「認知症リスクを上げる」
飲みものとは?

 確実に「認知症リスクを上げる飲みもの」がある。“甘い飲料”だ。

 東邦大学名誉教授で循環器を専門とする東丸貴信医師は「特に中高年では認知症を進めるとの報告がほとんどです」と指摘する。

「『果糖ブドウ糖液糖』など“果糖”が含まれる飲料は、できる限り避けたほうがいいでしょう。果糖は甘い飲料、例えば炭酸飲料などによく含まれていて、液状であるために吸収が良く、高血糖状態を招いて血管を傷つけます」

「毎日のように飲めば糖尿病発症のリスクも高まるでしょう。糖尿病患者はそうでない人に比べ、認知症になりやすいことが明らかです。世界保健機関(WHO)も、糖類を1日のカロリーの5~10%未満に抑えるべきだとしています」

 いったん、糖尿病になってしまうと、「健常な状態」に戻すのがなかなか難しいという。

「糖尿病は血管や臓器がゆっくりと障害され、寿命も7、8年短くなります。海外では糖尿病は『イエスかノー』で判断されます。『ある』ということだけで大きな意味を持つのです。現役のビジネスパーソンであれば一層『糖尿病にならないこと』を意識してください。グレーゾーンの段階であれば正常域に戻ります。それには運動することと、甘い飲みものを摂取しすぎないことです」(東丸医師)

果糖だけではない…
認知症リスクを上げる飲みもの

 果糖は、「脂肪肝」になるリスクも高める。脂肪肝は中性脂肪が肝臓内に多く蓄積する状態で、進行すれば肝硬変や肝がんになることも……。糖質の中でも脂肪肝になりやすいのが果糖なのだ。

「もっと言えば、最近では果糖そのものがダイレクトに脳自体を障害する可能性があるともいわれています」(同)

 それでは果糖以外による甘さならいいのかというと違う。