単線的ではない、複線的な学びを意識して、子どもに家事を渡していけるとよいと思うのです。
火や包丁を扱うからこそ
危機管理能力が養われる
料理に危険性があるのは事実です。ただ、すべてのことを先回りして「危ないから」と遠ざけていては、子どもたちの学ぶ力を奪ってしまいます。
私は料理時のリスクとして、子どもたちに必ず4つを伝えていました。
・包丁やピーラーなど刃物の置き場を決めておく
野菜を切っているときなど包丁を使っている際は注意を向けているので、ケガをしても大事にはなりにくい。それよりも、思わぬタイミングで刃物があるほうが大ケガにつながります。たとえば、シンクに置かれた洗い桶に包丁を入れておいて、洗い物をする際にザクッと切ってしまう。他にも、包丁を落としてしまって足をケガするようなこともありえます。
大事なのは、包丁などの刃物の置き場は確実に決めておくこと。使ったらすぐに洗って収納場所に入れるなどのルールを定めておくことです。
・高いところにあるものを無理に取ろうとしない
手を伸ばして鍋を取ろうとして、手が滑って大やけどをするかもしれません。踏み台(小さい椅子)を使わせるだけで事故は防げます。
・鍋の「持ち手」は必ず奥に向ける
コンロにフライパンや鍋をかけている最中は、持ち手を手前側から奥に向けておくように伝えていました。他のことに注意が向いた瞬間などに、体が持ち手に触れて、フライパンや鍋がひっくり返ってしまう危険性があるからです。そうなれば、熱湯を被ってしまうなどの大事故に発展する可能性があります。
・火を使う前には「火をつけるよ!」と言わせること
私は火を使う前の声かけを徹底していました。子どもからの声かけのタイミングで、鍋などの持ち手の向きや周囲に燃えやすいものがないかを確認することができ、やけどや火事を防げます。
ガスコンロであれば「火」が目に見えるので、子どもでも危険がわかりやすいです。しかしIHの場合は、見た目では温度がわからないため、必ず声かけさせましょう。子どもが小さいうちは「親と一緒のとき以外は使わない」とルールを決めると安心です。
これら以外にも、大事故になるリスクがある場合に関してはきちんと事前に伝えておいて、自分で危機管理能力を磨いていきます。それが社会に出ても生かされます。







