このシステムになじむ人たちは、組織・クラス内での地位を獲得し、序列の上位に位置付けられていきます。そして「この先生についていけば間違いない」といった錯覚の下、上位者への不満の声を封じ込めていきます。この雰囲気に耐えられない人は、その場(教室・組織・集団)から離脱するしかないという心理状態にまで追い込まれます。
「承認と制裁」をセットにした指導は、下位者の立場で考えると、肯定的なメッセージや否定的なメッセージのどちらであっても心理的圧力になり得るという「脅威」として受け止められます。
カリスマ教師は
なぜ「人気者」なのか?
元来、カリスマ教師と呼ばれるタイプの中には、こうした手法を巧みに使い分け、自身の色に染まる子どもたちをかわいがり、そうでない子どもは突き放すようにしながらクラスづくりをして実績を残してきた人がいます。
彼らは総じて、こう話します。
『教師の流儀2 「教師であり続ける」が難しい時代を生きる』(川上康則 エンパワメント研究所)
▼私のやり方で子どもたちは変わった
▼私が担任してから子どもたちは良くなった
▼私の指導によって子どもたちは成長し、◯◯を成し遂げた
自己への確信に基づく指導は、自身の指導パターンにうまくはまれない子を「私の期待に応えようとしない子どもの方に問題があるのだ」と見なすことにつながっていきます。中には「子どもが教師を選べるようになればいい」と自意識過剰なほどの優越感に浸る人まで存在します。まさに禁断の魔の手法だと言えるでしょう。
サンクションは、子どもたちを無力化させ、教師に従順にさせる「ゆがんだ成功体験」につながりやすいという特徴があります。そのため、一度はまってしまうと、これまでの指導方法を変えようとするのは非常に困難になります。







