VAN SANTEN & BOLLEURS FOR WSJ
就職の応募書類にはあなたが記載するレファレンス(身元照会先)がある。それとは別に、あなたに対する評価が本当に重要な結果をもたらす人々がいる。
自分について良いことを言ってくれる元同僚数人を選び出すことは、ほぼ誰にでもできる。率直な評価を得るには、別の元上司や元同僚たちとひそかに連絡を取る必要があると考える企業もある。
こうした「バックドア(裏口)」レファレンスは、特に幹部職の採用において長らく役割を果たしてきた。求職者が人工知能(AI)を使って履歴書を作成し、オンライン面接対策の指南まで受けている今は、企業は人間の知見を切実に求めている。そのため、かつてないほどバックドア・レファレンスに頼る企業が増えている。
「その重要性は格段に増した」とヘッドハンターのマーク・トスカーノ氏は述べる。「自分を可能な限り良く見せるために人々が使っているツールの存在こそ、企業がこうしたバックドア・レファレンスに頼っている理由だ」
その裏ルートはどこまで深く及び得るのだろうか。採用関係者に尋ねて回ったところ、同じ業界で働いていた継母の反対で採用されなかった男性の話を耳にした。
意地悪な継母が大混乱を引き起こすのは、おとぎ話の中だけだと思っていた人もいるかもしれない。
シンデレラの物語に出てくるような悪役はさておき、注意深い企業は、あなたが接触してほしくない人々にも連絡しようとするかもしれない。このような接触は秘密裏に行われることが多いため、誰がチャンスを後押ししたのか、あるいはつぶしたのかを本人が知ることは決してないかもしれない。
トスカーノ氏は、応募者に何を伝え、何を伝えないかのバランスを取ろうとしていると話す。名前は明かさないものの、応募者の元同僚に話を聞く予定だと告げ、批判に反論する機会を与える。現在の同僚には接触しない。応募者が転職を検討していることを現在の雇用主に知られたくないからだ。
誰もが同じルールに従っているわけではない。そのためバックドア・レファレンスの慣行に対する評価は極端に分かれる。







