午後の会議中、頭がぼんやりする。集中力が切れてきて、コーヒーをもう一杯――そんな対策をしている人は多い。しかし医師が示す「瞬時に効く」覚醒法は、コーヒーではなく、意外にも「お酢」だった。
東京農業大学で栄養について長年研究し、医師としても活動する田中越郎氏の著書『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』からヒントを探る。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

【医師が教える】「集中力が切れたら飲むべきもの」2位は「コーヒー」。では1位は?Photo: Adobe Stock

カフェインの効果は「じわじわ」、お酢の効果は「瞬時」

仕事のパフォーマンスを上げたいとき、
多くの人がまず手に取るのはコーヒーだ。
カフェインには脳をシャキッとさせる作用があるのは事実だが、
そのメカニズムには、ある「タイムラグ」がある。

カフェインは消化管から吸収され、血流に乗って脳に届いてから、
徐々にゆっくり効果が発現してくる。
つまり、飲んだ瞬間にシャキッとするわけではない。

酢は「味覚神経を直接刺激」するから、瞬時に効く

パフォーマンスを高めるためには、脳ミソと肉体の両方ともシャキッとさせる必要があります。
両者をすぐにシャキッとさせるものとしては「お酢」が挙げられます。
カフェインも脳ミソをシャキッとさせる作用はありますが、その効果はまずカフェインが消化管から吸収されて血流に乗って脳に届いてから、徐々にゆっくり発現してきます。
これに対し酸味は、酢が口の味覚神経を直接刺激するので、瞬時に脳に刺激が到達します。
つまり、酢を飲むと、摂取した瞬間に電気を流したように一気にシャキッとなれるのです。
酢の摂取は、「酢の物」のような小料理でもいいのですが、飲料として飲んでも構いません。飲みやすいように工夫されたお酢の飲料がいろいろ市販されています。

酢の酸味は、口の味覚神経を直接刺激するため、瞬時に脳に刺激が到達する。
消化や吸収のプロセスを待つ必要がないため、「電気を流したように一気にシャキッとなれる」と著者は表現する。
脳と肉体、両方を即座に活性化させたいときに、酢は理にかなった選択だ。

摂取方法も、難しくない。
酢の物のような小料理でもいいし、飲料として飲んでも構わない。
最近は飲みやすく工夫された酢の飲料も多く市販されており、手軽に取り入れやすい点も実用的だ。

「コーヒーがないとき」の選択肢として、覚えておく

コーヒーを否定する話ではない。
ただ、「瞬時に頭をシャキッとさせたい」という場面では、酢という選択肢も有効だということだ。
会議の直前や、集中力が一気に欲しいタイミングで、酢飲料を取り入れてみるのも一つの方法だろう。

胃腸の状態によっては、酢の刺激が負担になる場合もある。
空腹時の摂取や、持病がある場合は量に注意し、気になる場合はかかりつけ医に相談してほしい。

今日から試すなら、頭がぼんやりしてきたとき、コーヒーの代わりに酢飲料を試してみることだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)