食事をとる前、何も考えずにいきなり食べ始めていないか。じつは食事の少し前に「ちょっとした準備」をするだけで、消化器の働きが変わってくるという。医師が示す、食前のシンプルな習慣を紹介する。
東京農業大学で栄養について長年研究し、医師としても活動する田中越郎氏の著書『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』からヒントを探る。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

【医師が教える】「ご飯を食べる前」やるべきこと・ベスト3Photo: Adobe Stock

消化器にも「準備運動」が必要だ

運動の前にウォーミングアップをするように、
消化器にも、食事の前に「目覚めさせる」準備があるとスムーズに働く。
何の準備もなく急に食事を始めると、消化器も急に頑張らなければならない。

著者が勧めるのは、食事の10~30分ほど前に、お茶などの飲料を2~3口飲んでおくこと。
この少量の水分が、消化器への軽い刺激となり、消化のスタートをスムーズにする。

「妄想」も「リラックス」も、消化を助ける刺激になる

食事前の状況を考えてみましょう。これから消化器にがんばってもらわないといけないので、あらかじめ消化器を目覚めさせておくとスムーズに消化が進みます。
そのため、食事の10~30分ほど前にお茶などの飲料を2~3口飲んで、胃を少し刺激しておきましょう。
ごちそうをイメージすることも、消化器への刺激としては、とてもすぐれています。
食堂入口の食品サンプルやメニューの写真なども、妄想の一環として食欲をもり立ててくれます。
食前にリラックスしておくのも非常にいいことです。深呼吸したり、瞑想したり、笑ったりするのもおすすめです。

意外なのは、「ごちそうをイメージすること」も消化器への刺激として優れているという点だ。
食堂入口の食品サンプルや、メニューの写真を見て美味しそうと感じる――
その「妄想」こそが、食欲と消化機能を高める準備になる。

もう一つの要素が「リラックス」だ。
深呼吸、瞑想、あるいは笑うこと――
食事前に心身を緩めておくことも、消化を助ける効果があると著者は述べている。

3つの習慣を、食前のルーティンにする

まとめると、食前に意識したいのは3つだ。
①飲み物を少し飲む ②ごちそうをイメージする ③リラックスする
どれも特別な準備や時間を必要としない、ごく簡単な習慣だ。

忙しい日々の中で、食事を「ただ済ませるもの」にしてしまいがちな人ほど、
この少しの準備が効果を感じやすいかもしれない。
食事の質を変える前に、まず「食前の数分」を見直すことから始めてみてほしい。

今日から試すなら、食事の少し前にお茶を2~3口飲み、深呼吸を一度することだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)