「いつも通り」がとんでもなく「こわい」状態であることを自覚する。
優秀なマネージャーは、「少しだけ演技」する。あえて「演じること」を選べば、「部下に信頼される」「会社に評価される」「自分も疲れない」職場になる。そんなリーダーの実践的なふるまい方をまとめたのが、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』(本田淳也著)である。本稿では、同書の内容を一部抜粋して紹介する。

「優秀なリーダー」が最も警戒する状態・ワースト1Photo: Adobe Stock

「安定した毎日」を警戒すべき理由

リーダーとして、安定した態度を保つことは大切です。

機嫌に左右されない。約束を守る。部下に一貫した対応をする。
これらは信頼関係を築く上で欠かせません。

でも、それだけでは、部下は予想を超えた動きをしなくなります。
なぜなら、人は「いつも通り」に慣れてしまうからです。

慣れは、期待を生まない

毎朝同じ挨拶。毎回同じ指示。いつも同じ反応――。

こうした「いつも通り」が続くと、部下はそれに慣れます。
慣れると、期待がなくなります。
期待がないと、部下はいつもの対応で終わってしまうのです。

少しだけ演じる

だからこそ、リーダーには「いつもと違う」を意識的に取り入れる必要があります。
少しだけ演じるのです。

たとえば、いつも厳しい上司が、突然こう言う。
「今日の対応、すごく良かったよ。ありがとう」
普段褒めない人が褒めると、部下は驚きます。
そして、その言葉が強く残ります。

あるいは、いつも淡々としている上司が、たまに熱く語る。
「このプロジェクト、本気でやり切ろう。君たちならできる」
普段冷静な人が感情を見せると、部下は「本気なんだ」と感じます。

“いつもと違う”は、少しでいい

いつもメールで済ませるところを、直接声をかける。
いつも個別に伝えるところを、みんなの前で感謝する。
いつも事務的なところを、少しだけ丁寧に伝える。

そうした小さな変化が、部下にとっての「いつもと違う」になります。

“いつも通り”を、たまに崩す

安定した態度は信頼の土台です。
でも、時々「いつもと違う」を乗せることで、部下は予想を超えて動き出します。
“いつも通り”を、時々崩してみる。その小さな工夫が、影響力を高めていきます。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)