疲れている人には、ある共通点があります。
それは、頑張りすぎていることでも、根性が足りないことでもありません。
本人は気づいていなくても、「ある状態」を長時間続けているのです。
京都で人気の鍼灸師・すきさん(鋤柄誉啓さん)は、心身の不調を抱える人たちを診るなかで、「疲れが抜けない人ほど、体も気も滞っている」と話します。では、その滞りを生むワースト1の習慣とは何なのでしょうか。(構成/ライター小川晶子)
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座ってばかりの日、歩いてばかりの日
フリーのライターである私は、基本的にあまり動かず、座ってばかりいる。
仕事の合間に家事をしたり、疲れたら横になったりはしているから、座りっぱなしというわけでもないと思うのだが……
一日の終わりには足がだるく、しびれたようになってしまう。そういうときは頭も重く、心も重い。
あるとき、スマホアプリの万歩計を見たら「今月の平均歩数」が1500歩だった。
いやいや、さすがにこれはまずい。
営業で歩き回っている友人に言ったら、心配されてしまった。
そこで急に気合を入れて一日2万歩歩いたら、疲れすぎて次の日動けないくらいだった。
座りっぱなしで、心も不調に
東洋医学的な見地から「心の不調」をラクにするヒントが書かれている本『メンタル養生』を読んでいたら、同じ姿勢を長く続けることによる不調について目に留まった。
同じ姿勢を長く続けると、「気」が滞り、それによって悩みやモヤモヤした感情も生じやすくなるという。
座りっぱなしで血の巡りが悪くなっていることは感じていたが、確かに、体とともに気持ちも重たくなってくる気がする。
「気」の巡りも悪くなっているということなのだろう。
たとえば、同じ作業に取り組むときでも、椅子に座りっぱなしだと「気」が滞るので、立って作業したり、床に座ったりして作業するなど、一定の時間ごとに姿勢を変化させると、「気」が巡りやすくなります。
――『メンタル養生』(P.184)
何事も、続けすぎは良くない
長く続けていて「気」を滞らせるのは、座りっぱなしだけではない。
東洋医学の古典には、「見る」「寝る」「座る」「立つ」「歩く」という5つの動作別に、続けすぎることによる不調が解説されているそうだ。
これを「五労」という。
歩きすぎも良くないのである。
疲れが抜けない時は、生活の中で「◯◯しすぎの習慣」を見つけてみるのが良さそうだ。
体が痛くなったり心が疲れたり、バランスが崩れたサインがあらわれたときは「何かしなくちゃ」と焦るかもしれない。
本書では、そんなときへのアドバイスとしてこう書かれている。
その往復の中にこそ、心と体を整える養生の知恵が生きています。
――『メンタル養生』(P.186)
極端に動くのではなく、こまめに姿勢を変えて気を巡らせ、心と体を整えていきたい。





