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「家賃を払わなくて済むから、マンションを買えば安心」――そう考えている人は少なくない。だが、本当の出費は購入後に始まる。修繕積立金が数倍に跳ね上がり、資産価値の下落や思わぬトラブルに直面するケースも珍しくない。不動産業界の裏側を知り尽くした、不動産系YouTuber・滝島一統氏が、購入前に見落としがちな「マンションの落とし穴」を解説する。※本稿は、不動産系YouTuberの滝島一統『その家、買ってはいけない 不動産屋が言わない、購入、投資、相続の真実』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。
分譲マンションの購入とは
「共有する建物」一区画の所有
分譲マンションを購入すれば、自分の自由になる我が家が手に入る、と考えている人もいるが、そこにはある種の錯覚が潜んでいる。「分譲マンション」の「分譲」とは「分けて譲る」という意味だが、実態は住民全員で「共有する」建物の一区画を所有しているにすぎない。
修繕積立金の金額も、修繕のタイミングも、建て替えの可否も、すべて住民全員で決めなければならない。このことは、建物が新しいうちはさほど問題にならない。だが、建物が老朽化してくると、この「共有」という性質が、さまざまな問題を引き起こし始める。
「共有」の建物を維持するためのお金が、修繕積立金だ。毎月、各区分所有者が一定額を積み立て、共有部分の補修や大規模修繕の費用に充てる仕組みだ。ところが今、この修繕積立金が足りなくなっているマンションが急増している。
なぜ足りなくなるのか。マンションは数十年にわたって住み続けるものだ。大規模修繕は建ってから15~20年ごとに行われるのが一般的だが、その間に、計画を立てた当初の見積もりと、実際に工事を発注する時点の見積もりには、大きな乖離が生じることになる。コロナ禍明けからの急激な物価上昇と人件費の高騰で、この乖離は一段と深刻になっている。







