Photo:PIXTA
今から約20年前、当時ライブドアの社長だった堀江貴文がフジテレビの買収を狙った結果、フジがライブドアの持ち株を買い取るという出来事があった。その失態は2025年にも繰り返される。海外ファンドのダルトンや村上ファンドによる株の買い増しに慌て、またも自社株買いによる問題の幕引きを図ったのだ。ライブドア騒動から20年を経ても変わらない、フジの古い経営体質に迫る。※本稿は、グロービス経営大学院教員の森生 明『会社の値段[新版]』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。
堀江貴文が目をつけた
フジテレビの「資本のねじれ」
米国ではインターネットの登場を受けて制定された1996年の電気通信法により、放送・通信・新聞といったメディア間の所有制限が大幅に緩められました。その結果、活発なM&Aを通じて、ディズニーやタイム・ワーナーのようなメディア・エンターテイメントの巨大総合企業が誕生しました。
2001年にインターネット接続会社AOL(アメリカ・オンライン)がニュースチャンネルCNNなどを持つタイム・ワーナー社を「小が大を飲む」形で買収した(この統合は失敗に終わりました)こともあり、日本でもソフトバンクの孫正義氏がオーストラリアのメディア王ルパート・マードック氏と組んでテレビ朝日の株式を大量取得したり、楽天がTBSに経営統合を申し入れたり、と放送と通信(ネット)の融合が語られる時代でした。
そんな時代、ライブドアはフジテレビの親にあたるニッポン放送の株式を買い集めることでフジテレビの実質支配権を安く手に入れられる「資本のねじれ」に目をつけました。ニッポン放送株を35%買い集めた(村上世彰氏はこの件のインサイダー取引容疑で逮捕されました)ところでライブドアは水面下から突如現れます。







