最初、その画像は粗かった。周辺国による領有権争いが続く南シナ海に位置し、中国が実効支配する無人の環礁の衛星写真に、小さな点が映り込んでいたのだ。その点が映っていたのはスカボロー礁(中国名・黄岩島)だった。南シナ海は、世界の海上貿易量の約4分の1が通過する海上交通路だ。これらの初期画像を受けて米国と同盟諸国の間で懸念が高まった。2012年以降、同礁へのアクセスを管理し、南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する中国が、より恒久的な占拠に向けた布石を打っているのではないかとの懸念だ。スカボロー礁の領有権を主張するフィリピン当局は、その後、同礁に浮かぶ粗末な外観の浮体式構造物を捉えた詳細な写真を公開した。同当局によると、この構造物は300平方フィート(約28平方メートル)超の大きさで、アンテナが設置され、複数の中国人が乗っているようだった。中国船2隻が随伴していることもあった。