昨年5月にサービスを開始し、日本全国160万店舗(JCBのSmart Code対応店舗含む)で対応している。ユーザーにはWesmo!残高の個人間送金機能と最大4.5%のWESTERポイント還元で訴求し、加盟店には「低コスト」と「手軽さ」で差別化している。

コード決済サービスに
鉄道事業者が参入する理由

 鉄道における主力決済手段はICカードだが、鉄道利用を前提に開発されたシステムなので制約が多い。プリペイド式なので事前に駅などでチャージする必要があり、残高2万円が上限だ。駅売店やコンビニなどの少額決済が中心であり、それ以上の支払いでは別の決済手段が利用されることが多い。

 経済産業省の統計によると、国内キャッシュレス決済の総決済額は、2015年の54.9兆円から2020年は85.8兆円、2025年は162.7兆円まで急速に増加している。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済の内訳が示されているが、電子マネーのみが2023年の6.4兆円をピークに2025年は6兆円へと減少している。

 コード決済が選ばれているのは、手厚いポイント還元、利用金額を把握しやすい、銀行口座からのチャージや携帯電話のキャリア決済など支払い手段が幅広いなどクレジットカードにないメリットがあるからだ。また、クレジットカードにおいても手軽なタッチ決済が普及し、これまでICカードの得意領域だった少額決済がシェアを失っている。

 PayPayや楽天ペイ、d払いを筆頭に、コード決済サービスは群雄割拠と言える状況だが、それでもWesmo!やJR東日本と関東私鉄が2027年春に導入する「teppay」など、鉄道事業者がコード決済サービスに参入するのは、クレジットカードとICカードの中間を埋める決済サービスを無視できなくなってきたからだ。

 後発のteppayはteppay残高から交通系IC残高へのチャージが可能で、アプリ内で「teppay JCBプリカ」を発行することでオンライン決済に対応する予定だが、Wesmo!は対応していなかった。今回発表された「取り組み」は、基本的にこの穴を埋めるためのものだ。