まずは台タイヤ選別、徹底洗浄
「大人の工場見学」は、回収されてきた“台タイヤ”を見るところから始まった。
工場の敷地には、台タイヤ候補生の古タイヤが山と積まれている Photo:Diamond
リトレッドのベースになる使用済みタイヤを、業界では「台タイヤ」と呼ぶ。
トレッドは摩耗しているが、内部構造が健全で、再利用できる可能性を持ったタイヤである。リトレッドの品質は、この台タイヤの状態で決まると言っても過言ではない。回収されてきたタイヤは正に玉石混交。外から見れば残溝十分でまだまだ使えそうなものも多い。
工程は、まず洗浄から始まる。当たり前だがタイヤは道路を何万キロも走ってきたものだ。泥も油分も異物も付いている。それを洗い落とさなければ、正しい検査も、その後の加工も絶対にできない。自動洗浄機と高圧洗浄機の組み合わせで、まずは長距離走行で染み付いた汚れを洗浄していく。洗浄~乾燥が済むと、ここで先ほど触れた検査に入る。
自動洗浄機と高圧洗浄機で入念に洗浄される Photo by AD Takahashi
二段構えの検査で選別
目利きの検査員が外観を確認し、必要な箇所に印を付けていく。さらにタイヤの内側から高電圧をかけ、内部の損傷も確認する。ここで基準を満たさなければ、そのタイヤはリトレッドには回されない。つまり、この段階で行われているのは再生ではなく選別である。
検査工程。目視と非破壊検査の二段構えである Photo by A.T.
厳しい選別を無事にパスした台タイヤは、次の工程へ進む。
ここからようやく我々が「リトレッド」と聞いて思い描く作業になる。まずは新しいトレッドを貼るための下準備だ。まず行われるのが“バフィング”である。







