「働きまくる人」と「進んで休む人」…あなたはどちらの上司についていきますか?【意外と難問】〈風、薫る第66回〉『風、薫る』第66回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第66回(2026年6月29日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

憲法発布とツヤの退職

『風、薫る』はりん(見上愛)と直美(上坂樹里)のバディものだ。これまでも正反対な属性のりんと直美は意外とウマが合い、協力し合っていたが、とりわけ第14週「ウソと誠」(演出:松本仁志)ではふたりのバディ感が強くなったように見える。

 ツヤ(東野絢香)が解雇になって2カ月が過ぎた。大日本帝国憲法が公布されてからも2カ月。そう、ツヤが職を追われたとき、日本では新しい憲法が発布されていたのだ。ときは明治22年(1889年)。施行は23年(1890年)。

 明治の訪れと共に武士が消え、今度は看病婦が消えていく、そのはじまりを感じさせる。

 ツヤの解雇はショックであった。それまでこの病院が働き手をどれくらい解雇してきたかはわからない。だが1回のミスで即解雇にした院長(筒井道隆)の決断に、おそらく誰もが戦々恐々であろう。

 徐々に看病婦を減らしていくと方針を語っていたので、その第一段階と推察できる。美津(水野美紀)が「緒戦」という言葉を第62回で使っていたが、まさに緒戦のようなものではないか。

 看病婦はひとり減ったが患者は日々やってくる。

 見習い生の土居ヒデ(池田朱那)は、山本辰治(本田大輔)の担当を任された。

 慢性胃腸炎で通院していたが、がんの疑いがあり入院することになった。入院経過によっては手術になるかもしれない。

 そんな大変そうな患者を見習い生が……。ただし、看護婦取締としてりんもついている。

 これまでの患者は園部(野添義弘)や千佳子(仲間由紀恵)など気難しい人、チュウ(若林時英)や小野田(宮地雅子)など気さくな人と様々。山本は気さくそう。というかおしゃべりで、それも盛って話すクセがあるようだ。

 サブタイトルの「ウソと誠」は山本のことを指しているのかも。付き添っている妻のテイ(伊勢佳世)はよくできた人のようだ。

 山本は、病気を治して8月の花火のころには牛鍋をたらふく食べられるようになりたいと楽観的だが……。