仕事ができる人と、仕事ができない人。その違いは、知識や能力だけではありません。実は、周囲から「この人は仕事ができる」と信頼される人ほど、人との距離感を意識しています。一方で、「仕事ができないな」と思われる人ほど、人間関係を優先しすぎて、仕事に感情を持ち込んでしまいます。では、組織で成果を出す人は、どのような距離感で人と接しているのでしょうか。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「この人、仕事できないな」と感じる人
「仕事ができる人」と聞くと、知識が豊富だったり、コミュニケーション能力が高かったりする人を思い浮かべるかもしれません。
しかし、組織で成果を出せる人には、もっと基本的な共通点があります。
逆に、「この人、仕事ができないな」と思われる人にも、ある特徴があります。
それは、仕事と感情の距離を取れないことです。
ワースト1:「距離感」がわからない人
『リーダーの仮面』という本で私は、次のように書きました。
ムダな会議が減ったり、モチベーション管理をしなくなったり、飲み会が減ったりなど、さまざまなメリットが生まれました。
「リーダーの仮面」の本質は、上司と部下が適度な距離を保ち、感情が生じないようにすることにあります。
つまり、リモートワークと識学のマネジメント法は相性がよいのです。
こうして世の中が変わり、風穴が開いたのだから、ダメな組織は一気に変わるチャンスです。
――『リーダーの仮面』より
仕事ができない人ほど、「距離が近いほうがいい」と考えます。
頻繁に雑談をする。
常に一緒にいる。
仕事とプライベートの境界線が曖昧になる。
一見すると良い関係に見えますが、その距離の近さが、感情による判断を生みやすくします。
距離が近いほど「えこひいき」が生まれる
「この組織は平等だ」という意識を全員が共有していることが大切です。
厳密な意味で「平等を保つ」というのはとても難しいことです。
ただ、私も前の会社でそうだったのですが、部下との距離が近いと、平等にしているつもりでも「なんか、あの人にえこひいきしているんじゃないか」といった印象を持たれやすくなります。
お互いの距離が近いと、ちょっとした差が大きなものに感じます。
――『リーダーの仮面』より
優秀な人は、「仲がいいこと」と「公平であること」は別だと理解しています。
しかし、仕事ができない人は、それを混同します。
部下との距離が近くなるほど、話しかける回数、雑談の時間、情報量に差が生まれます。
本人にそのつもりがなくても、「えこひいきされている」という印象を周囲に与えてしまうのです。
仕事は「感情」ではなく「ルール」で進める
1メートルしか離れていなかったら、10センチの差ですら「大きな差」に感じます。
100メートルも離れていれば、10センチの差は「誤差」になります。
日本人は、南米大陸やアフリカ大陸の国際問題には無関心でも、韓国や中国など、隣国の問題には感情がむき出しになってしまいます。
会社でも同じです。
だから、部下とはできるだけ距離をあけたほうがいいのです。
――『リーダーの仮面』より
ここでいう「距離」とは、冷たく接することではありません。
仕事を感情で運営しないための距離です。
近すぎる関係は、感情を生みます。
だからこそ、優れたリーダーは一定の距離を保ち、誰に対しても同じルールで接します。
その結果、「公平な組織」という安心感が生まれるのです。
「この人、全く仕事ができないな」と思われる人。
その特徴は、仕事と感情の距離を取れないことです。
近すぎる関係は、公平性を失わせ、組織に余計な摩擦を生みます。
仕事は人間関係ではなく、ルールで回す。
そのために、適切な距離を保つことが、リーダーには求められるのです。だからこそリーダーは仮面をかぶりましょう。
(本記事は、書籍『リーダーの仮面』の一部を抜粋・編集したものです)










