「ちょっと面倒くさい人」に振り回されない方法【気疲れゼロ】〈風、薫る第69回〉

心配な山本さんの再発

「一ノ瀬さんもつけるんだな、嘘」

 これは今日の名言だった。

 間違ったことばかり言ったりやったりしてすることを気に病むりん。患者への嘘ははたして正解か、間違いか。そんな難問がりんの前に立ちはだかる。

 今週のゲストキャラ(たぶん)、山本さん(本田大輔)の大腸がん手術が無事成功した。

 これで花火の頃に牛鍋が食べられる、と意気揚々と退院していったが、数日後、妻テイ(伊勢佳世)に支えられよろよろと戻ってくる。

 同じアングルで去っていきまた戻って来た。一気に撮影したのだろう。一瞬、出て、すぐ引き返してきたのかと筆者は思った。が、セミが鳴きだしたから、日がたって夏が近づいたのがわかった。

 ゲストキャラの手術の成功、病気の再発。病気を題材にしているにもかかわらず、短時間で処理されたという印象の残る場面転換だ。

 山本本人は、腸炎と思っているが、がん再発の心配があった。手術をしても生存の確率は低いと説明したが、それでもわずかな可能性に賭けたいと決めたのは、奥さんだ、と今井(古川雄大)は言う。つまり、前回も生存の確率は低かったが、妻の願いで手術して、結果、再発したということのようだ。

 山本は牛鍋を食べたいがために、花火の日まで手術を先延ばしにしたい。

 なぜそんなに真夏に熱々の牛鍋を食べたいのか? りんは不思議に思う。

 花火でどこも店が混んでいて、仕方なく入った牛鍋屋がすごく美味しくて、それから、夫婦で毎年花火の日は年に一度の贅沢をすることになった。

 真夏の牛鍋は夫婦の思い出の料理なのだ。嘘ばかり言う山本だが、この思い出話だけは嘘ではなかった。

 花火の前に手術をした山本。だが、「まさか、こんなにがんが広がっていたとは」と今井。

 わずか15分の間に、手術成功、退院、再発、手術、がんが取り切れなかった…ときりもみ状態。本人も手術してもがんが取り切れなかったと感じている。だがりんはとぼける。

 前述のセリフはここで出る。

「一ノ瀬さんもつけるんだな、嘘」

 嘘つきの山本は他人の嘘にも敏感だ。

 かかあ天下的なテイ役の伊勢佳世は『あさイチ』の鈴木奈穂子アナウンサーの学友。『虎に翼』の先生役だったときもその話題で盛り上がっていて、今回も、29日(月)放送の66回で初登場したとき盛り上がっていた。

 ちなみに夫役は個性的な名優・本田博太郎の息子さん。筆者は『アシガール』に出演したとき、その情報を書いた記憶がある。どこか飄々として愛嬌があるのは、父親譲りか。今回、それなりに痩せていて病人らしさは出ていると思う。

「ちょっと面倒くさい人」に振り回されない方法【気疲れゼロ】〈風、薫る第69回〉