子どもが自分から学ぶようになるために、本当に必要なものは何だろうか。学力や才能だけでなく、「もっと知りたい」「もっと調べてみたい」という気持ちが、その後の学びを大きく左右することがある。では、その知的好奇心は、どのように育まれていくのだろうか。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「地頭のよい子」の親が教えていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

「新しい知識を得る」楽しさを知る習慣

「勉強ができる子は、親と話す時間が多いんですよね」
30年間、小学校で子どもたちを見てきたベテランの先生から、こんな話を聞いた。

その先生が10年前に担任していた、Rちゃんという女の子の話を教えてくれた。
Rちゃんは、成績優秀で、勉強にも自分から取り組むような子だったという。

そして、
「先生、昨日の理科の話だけど、家でお父さんと話したらね……」
「昨日読んだお話で気になって、お母さんと調べてみたんだ」
というように、先生に話しかけてくることが多かったそうだ。

先生が「どうしてそう思ったの?」と聞くと、自分なりの考えを一生懸命説明する。
間違っていることもあっても、「考えてみた」という跡がはっきりと見えていたそうだ。

ある日、その先生がRちゃんのお母さんに、「おうちで何か特別な勉強をされているんですか?」と尋ねると、お母さんは少し驚いた顔でこう答えたという。

「何もしていません。ただ、寝る前に10分くらい、その日新しく知って面白かったことを話す時間をとっているだけです。本のことだったり、テレビで見たことだったり、教科書に出てきたことだったり。私も答えがわからないことは、一緒に『なんでだろうね』って話しているくらいです。」

先生は、こう話していた。

「頭のいい子は、家でも『考える時間』が続いているんです。学校で学んだことが、家族との会話でもう一度動き出す。だから知識が増えるだけじゃなく、『考える力』そのものが育っていくんですよ。」

子どもが自分から学ぶようになるためには、「新しいことを知るのは楽しい」と感じられることが何より大切だ。

「本を読む」楽しさを知ろう

テレビや学校の授業、新聞など、知識を得る媒体は何でもいい。
だが、子どものうちにまず身につけておきたいのは「本を読んで新しい知識を得る」喜びである。

まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ひとりで ほんを よもう」という項目がある。

「地頭のよい子」の親が教えていること・ベスト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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① ひょうしを みて どんな おはなしか かんがえてみよう。
② きもちを こめて こえに だして よんでみよう。
③ えのなかにも おもしろいものが たくさん あるよ。
④ ほんの おはなしを かぞくに おしえてあげよう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

本には、インターネットだけでは得られない知識や、長い年月をかけて受け継がれてきた知恵が詰まっている。

本で得た知識を家族と話し、「なんでだろう」と考える時間があれば、学びは一度きりで終わらない。
子どものうちに「新しいことを知る」楽しさを知ることこそが、自ら学び続ける力の土台になっていくのである。