1つ目の理由は「汗を抑えるアプローチ」を前面に打ち出した点だ。従来のロールオンタイプの制汗剤は「ニオイケア」が主軸だった。本商品は汗や汗ジミに深く悩む女性のニーズと、この「制汗力」の訴求が見事に合致したのだ 。

 2つ目が「独自の吸水ポリマー」の採用。汗が出てしまうことを完全に止めるのは難しい。そのため、出てしまった汗を素早く乾かす技術として「独自の吸水ポリマー」が取り入れられた 。これは開発担当者が子育て中におむつの吸水力に着目したことがきっかけで生まれたという。

汗を止める「2つのアプローチ」 提供=マンダム汗を止める「2つのアプローチ」 提供=マンダム

 3つ目に「ギャツビー」ブランドの持つ強力なイメージを挙げた 。ふんわりとしたやさしい雰囲気の女性向け制汗剤ではなく、「絶対に汗ジミをつくりたくない」と考えた女性たちが「男性向けで強そうなギャツビーなら効くのではないか」という期待からあえて選んでいるというのだ。

 そして、4つ目が「無香料」だ。メンズ商品特有の香りがしないため、男性用を使っていることが周囲にわからない。香水ともぶつからない使いやすさが支持を集めたのである。

「金のロールオン」におけるSNSマーケティングでは女性にも届くような訴求が見られたが、それは発売当初から女性もターゲットに含めていたのだろうか。

マンダム広報のマンダム広報の根岸沙英さん 撮影=ダイヤモンド・ライフ編集部マンダム広報のマンダム広報の根岸沙英さん 撮影=ダイヤモンド・ライフ編集部

 広報の根岸さんは「正直なところ、ここまでの反応は全く想定していなかった」と語る。本商品はあくまでメンズ向けに作られたものであり、女性に対して広告宣伝を打つことはブランドとして非常にレアなケースだという 。

 一見すると「女性にもメンズ商品が受け入れられる時代になった」という、ジェンダーレス消費の話に見える。だが、本当にそうだろうか。