女性用は開発する?
マンダム広報の回答

 今回の制汗剤の話も、単に「女性もメンズ商品を使う時代になった」とまとめれば、消費トレンドの話として終わる。しかし、ギャツビー「金のロールオン」を女性が買っているという事実は、単なるジェンダーレス消費の話にとどまらない。

 ここで問われるべきなのは、性別によって異なる身体機能や生活実態を踏まえたうえで、商品が設計・開発されていないことだ。女性たちはパッケージの「イメージ」や女性向けという「ラベル」ではなく、自分の生活上の不安を減らしてくれる「実用性」を基準に商品を選び、男性用の化粧品売り場に越境している。

 マンダム広報の根岸さんによると、男性と女性では制汗剤に求めるものや身体的特徴が大きく異なるという。男性は生物学的な傾向として汗の量が多い。また、脇毛がある人も多く、制汗剤が肌に密着しにくい場合があるため、肌に密着して落ちにくい機能が求められる 。

 これだけ女性に支持されているのであれば、今後、女性向けの商品を作る予定はあるのだろうか。

 この点について確認したところ、「今のところ検討はしていない」との回答だった 。

 男性向け制汗剤の購入者の半数以上が女性という事実は、汗ケア市場に対して、イメージやラベルではなく生活の実態から商品を見直し、市場の「歪み」を是正すべきだと告げている。