運動前には必ず水分補給をし、最低でもヨーグルトやバナナなど、消化の良いものを食べてください。運動中も、のどが渇く前に水分をとりましょう。とくに暑い時期は脱水しやすいので強い注意が必要です。

血糖値を抑えるには
朝食後に歩くといい

 では、いつウォーキングを行うと効率的なのでしょうか。

 それは、朝食後、20分~2時間の間です。なぜなら、1日のうちでもっとも血糖値が上がりやすいタイミングは、朝食後だからです。朝は、さまざまなホルモンが分泌されて血糖値が上がりやすい時間であり、朝食は少なめという人でも、朝食後は血糖値が急上昇します。

 興味深いことに、血糖値の1日の変動は、「朝食後の血糖値のピークが低いときは昼食後のピークも低くなり、夕食後もまたピークが低くなる」ことが報告されています。そのため、朝食後の血糖値のピークを抑えるために、朝食後にウォーキングをすることが有用で効率的なのです。

 さらに、朝食後に運動するグループは夕方の時間帯に運動するグループより、体重減少効果が高かったという報告もあります。

 朝はちょうど仕事などに出かける時間帯でもあり、毎日の通勤や所用タイムを利用して、駅が近い人はひとつ先の駅までウォーキングをしましょう。

 駅や会社、ショッピングセンターなど外出先では、エレベーターやエスカレーターは使わずに階段を利用します。街、駅、オフィス、自宅など日常の場所は、方法次第でスポーツジムとして活用でき、いつでも細切れ運動ができることを意識しておきましょう。

わたしが10kg減量できた
「通勤腹やせウォーキング」

 腹やせウォーキングの効果として、わたしの実体験を具体的に話します。

 わたしは40代のとき、BMI(編集部注/体重÷身長÷身長で算出される肥満度を表す国際的な体格指数。標準値は22とされている)は26、腹囲は88cmで、メタボ診断寸前でした。これではだめだと思い、自宅の引っ越しとともに自動車での通勤をやめて、最寄り駅までウォーキングをすることにしました。

 これにより、以前は通勤時のウォーキングが5分だったのが、往復で40分に増えたのです。しかも坂が多く運動になるなあと思いながら、「腹やせ」を意識したウォーキングを心がけていました。

『減量の科学』書影減量の科学』(福田正博、集英社)

 すると、3カ月で体重が3kgダウンしたのです。それで気を良くして、1日40分の「通勤腹やせウォーキング」をほぼ毎日2年間続けたところ、体重は合計10kgも減量、BMIは22に、腹囲は6cmダウンとなりました。

 もちろん、食事法(編集部注/糖尿病の食事療法をもとに、一食の半分を炭水化物、残りの半分ずつをタンパク質+脂質とした、5:2.5:2.5をベースとしたもの)は併行して実践していました。

 徐々におなかまわりと体の動きが軽くなっていったことがとても快適に思えたものです。それからすでに25年が経ちますが、休日や出張でも、常に腹やせウォーキングを楽しんでいます。リバウンドすることはなく、20年前のズボンがいまもはけます。

 また、運動療法を習慣にするには「楽しさ」や「仲間の存在」が大きな力になることも複数の研究で明らかになっています。