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「値上げは考えていない」と社長が繰り返し公言するサイゼリヤ。外食各社は、原材料高騰や円安、人件費上昇を値上げで乗り切ろうとしているが、サイゼリヤは2025年8月期に過去最高益を叩き出した。原価率は飲食業の目安である3割を大きく超える約42%……それでも利益を生む構造とはどんなものなのか。決算書をひもとくと、サイゼリヤが値上げなしで稼ぐ仕組みと、直近で現れ始めた成長の限界が見えてくる。(中京大学国際学部・同大学院人文社会科学研究科教授 矢部謙介)
値上げをしないサイゼリヤが
なぜ過去最高益なのか?
今回は、サイゼリヤの決算書を取り上げよう。
2025年8月期決算では、売上高が約2567億1400万円(前期比約14%増)、営業利益は約154億9900万円(同約4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、当期純利益)は約111億6400万円(同37%増)となり、いずれも過去最高を記録した。
同業他社の多くが値上げに動く中、同社は「値上げしない」戦略を貫き、それが好業績につながっている。
原材料価格や人件費が高騰する中、なぜサイゼリヤは値上げをせずに最高益を更新することが可能なのだろうか。今後も売上高や利益を伸ばしていけるのか。決算書から読み解いていこう。







