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学校では真面目に過ごし、「学校では頑張っているから!」と言うのに、自宅では勉強に集中できない――そんなわが子の姿に戸惑う親は少なくない。その原因は、やる気や性格ではなく、学校生活で使い続けた「意志の力」の消耗にある可能性がある。心理学の実験から見えてきた、集中力や我慢する力が続かなくなるメカニズムと、子どもの「頑張れない」を正しく理解するヒントを紹介する。※本稿は、心理学者の外山美樹『「がんばれない」心で何が起きているか』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。
集中力が続かないのは
心のバッテリーが減っているから
ここで、1つあなたに問いかけたいことがあります。「学校から帰ってきたあと、どうしても勉強に身が入らない」という経験はありませんか?昼間の学校ではあんなに真面目に過ごしていたのに、夜になるとどうしてもやる気が出ない。
実は、これには明確な理由があります。心理学の研究では、意志の力(自己制御)は、無限に湧き出るものではなく、少なくとも「使えば疲れる性質をもっている」ことが知られています。研究者はしばしば「バッテリー」や「筋肉」になぞらえて、それらを説明します。
私たちは、起床、授業中の我慢、気まずい場面での愛想笑い、スマホを触りたい衝動の抑制……そうした小さな自己統制を、一日中、何度も繰り返しています。
何気ない「自分を律する行動」のたびに、意志のバッテリーを消費しています。もしあなたが学校で、厳しい校則を守り、「いい子」でいようと神経をすり減らしているとしたら、帰宅したときには、バッテリー残量はすでに赤信号かもしれません。
集中力が続かないのは、あなたが怠けているからではなく、「心の筋肉」が疲労して、ガス欠を起こしている状態だからです。







