自分らしさの「暴走」には要注意

とはいえ、自分だけが楽しくなろうと「暴走」してしまうのも禁物です。自分の話ばかりをしてしまうと、相手にドン引きされてしまいます。

その場では自分は楽しいし、相手も楽しそうにしているように見えても、実は相手が愛想笑いや引きつり笑いをしているだけということもあります。後になって「なぜか連絡が来なくなった」「誘われなくなった」「フェードアウトされた」と悩むのは、このパターンが多いです。

私自身も、気をつけないと暴走してそちらのタイプになりかねません。つまり、「自分らしさも発揮するけれど、それを暴走させない」という絶妙なバランスが取れる人こそが、一緒にいて楽しい人なのです。

「自己開示」と「配慮」の両輪が大切

私が何度も会いたいと思う「一緒にいて楽しい人」は、ものすごい気遣いができる人が多いです。私が気を遣えない分、いろんなところに気配りをしてくれますが、それを決してあからさまにしたり、恩着せがましくしたりしません。

では、その人たちが完全に「サービス係」になっているかというと、そうではありません。それでは対等な関係とは言えません。彼らは、「自分はこう思う」「私はこういう人間です」といった自己開示をしっかりしてくれます。

毎回深い話をする必要はありませんが、自分自身のことをさらけ出してくれるのです。自己開示をして自分がどういう人間かを伝えた上で、細かいところで配慮ができる。これが、人を最も楽しくさせる人の特徴です(これはかなり高等なテクニックでもありますが)。

確実に言えるのは、相手のことばかり気遣って自分のことを全く話さない「サービス係」のようになっている人で、一緒にいて楽しい人は一人もいないということです。ある程度、自分をさらけ出すことは非常に重要です。

自分の軸を忘れないで

「相手を楽しませられているかな」ということばかり考えて動いてしまう人は、人としてはとても魅力的ですが、それだけではその場は楽しくなりません。「自分が楽しくなる要素」と「相手への配慮」、この両輪が必要です。

今回のお話を聞いて、「自己開示が足りないかも」「自分が楽しむ視点が抜けていた」と思ったら、少し自分の意見を混ぜてみてください。逆に「毎回自分が暴走していて配慮が足りないな」と思ったら、もう少しサービス精神を意識してみるのが良いでしょう。

そのバランス加減で人間関係は決まっていきますが、根本にあるべきなのは「自分軸」です。人を楽しませるためにあなたが存在しているわけではありません。「一緒に楽しくなればいいんだ」ということを、ぜひ忘れないでくださいね。