NSAは、アメリカの同盟国をA層とB層に分けています。A層は、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド。いずれもアングロサクソンの英語国です。この4カ国とアメリカで「5つの目」(Five Eyes)と呼ばれる関係を築いています。

 日本は、ベルギーやデンマーク、ドイツ、イタリア、韓国などと一緒のB層。こちらは特定の活動に協力する国であると共に、アメリカによって監視される国でもあります。

 日本の場合、本国と国連代表部の通信がNSAによって読まれていました。スノーデンが明らかにした極秘資料の中で「信号諜報の力によるところが大」と自賛しています。

 その一方、NSAは日本に対して、スパイ活動のノウハウを教え、資金援助をしているというのです。

 NSAは、情報収集のため、アメリカ国内の通信電話会社やインターネット企業との密接な協力関係を築いていました。これらの会社は、利用者に無断で(当然ですが)、NSAにさまざまなデータを提供していました。

 アメリカには外国諜報活動監視法という法律があり、政府による盗聴を認めるかどうかを判断する専門の裁判所(外国諜報活動監視裁判所)が存在するのですが、その裁判所が極秘裏に米国民の通話記録をNSAに提出するように通信会社に命じていたのです。

 自国の防衛のために情報を収集するのは当然のことですが、個人情報や他国の情報をどこまで収集することが許されるのか。読んでいて、背筋が寒くなります。

<グレン・グリーンウォルド『暴露 スノーデンが私に託したファイル』田口俊樹・濱野大道・武藤陽生訳、新潮社、2014年>

選挙で選ばれない9人の巨大な力
『ザ・ナイン アメリカ連邦最高裁の素顔』

 2013年6月、アメリカでは、同性婚を禁じた法律が憲法に違反するという連邦最高裁の判決が下り、同性愛者たちが大喜びをしているニュースが流れました。アメリカの連邦最高裁は、さまざまな問題について憲法違反かどうかを判断し、政治に大きな影響を与えています。