それでも簡単に辞める決断はできませんでした。
なぜなら、将来にわたって、最低でも子どもが自立するまで、この収入が続くという確信が持てなかったからです。
転職が一般化しつつあっても
慎重に進めるのが吉
転職も、安易にくり返すと給料は減り、待遇も悪化する傾向があります。
採用する会社に「すぐに辞めてしまうのではないか」と思われ、心証も悪くなります。
転職が当たり前のアメリカでも、短期間に転職をくり返す人は「ジョブホッパー」と呼ばれて、ネガティブな印象を持たれます。
まして日本の社会では転職をキャリアの傷とみなす人もまだまだいます。転職には慎重であるべきです。
起業や独立も確実にうまくいく保証などどこにもありません。
ただ、決断すべきときに決断することも大切です。
臆病で慎重だった自分が、なぜ会社を辞めることができたのか。これは理屈では説明ができません。強いて言えば「機が熟した」ということだったのだと思います。
『20代の特権 自分の価値を“最大化”する57の戦略』(藤井孝一、三笠書房)
起業家として未熟だった自分が徐々に成長し、起業家として生きる覚悟が決まったのだと思います。だからこそ、会社を辞めるという選択肢を選ぶことができたように思うのです。
だから、起業を目指す人から「会社を辞めるべきでしょうか?」と相談されたときには、「絶対に辞めないほうがいいですよ」と答えています。
辞める覚悟ができている人は私に相談などしないからです。相談するということは機が熟していないということなのです。
機が熟したかどうかを判断できるのは自分だけです。機が熟したら、いても立ってもいられなくなります。他の選択肢など考えられなくなります。そんな状況こそ、機が熟したということです。
それまでは、くれぐれも決断を早まらないことです。人生を左右する大事な決断です。臆病になって、とことん悩んでほしいと思います。







