結果として次に移ることはあっても、それはあくまで結果論。最初から「2、3年いたら辞めて次へ」と思っていては、仕事に魂がこもりません。魂が込められなければ、大したアウトプットは出せないし、新しいインプットも得られません。

 魂を込めて仕事に取り組み、企業の成長に貢献する。そのプロセス自体が自分の血肉となり、成果を出す力が向上していくのです。

「ダメだったら辞めればいい」は、最後の選択肢としてはあってもよいでしょう。しかし最初からそのつもりで飛び込んでも、ろくな結果にはなりません。年収を下げてまで行くのなら、それなりに腹をくくる必要があります。

自分の要求を通そうとする
転職はうまくいかない

「自分軸」だけで転職しないことも大切です。

 転職の目的は年収を上げることだけでなく、新しいスキルの獲得、成長スピードの向上など、人によっていろいろあるでしょう。ただし、転職先選びはそうした自分軸の基準だけでなく、その企業の経営者や一緒に働く仲間、そして事業のミッションをきちんと理解し共感したうえで行わないと、うまくいくものもいかなくなります。

 自分軸だけで動いたことは、案外うまくいかないものです。自分が欲しいものは、自分軸ではなかなか手に入らない。むしろ「他人軸」があるときに、うまくいく。

 経営者に惚れる、会社に惚れる。「この人の役に立ちたい」「この人と一緒に事業を大きくしたい」――そう思えたとき、そこには確実に他人軸が入っています。

 逆に、自分の要求だけをガチガチに通そうとする人は、仲間にもなれず、居心地が悪くなって、結局すぐ辞めてしまう。もちろん自分軸がダメという話ではなく、自分軸“だけ”ではいけない、ということです。自分軸と他人軸が重なることが大切、といってもいいでしょう。

 あえて年収を下げる転職で爆伸びする人と、そのまま沈む人。その違いは、成長分野を見極める目利き、波に流されずスキルと経験を積み上げる姿勢、そして「誰に賭けるか」を見定めて腹をくくる覚悟――この三つに尽きると思います。

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