この笑顔のときには、心の中ではたいして嬉しさや喜びを感じていません。相手の気分を害さないように、社交辞令として微笑んでみせただけという可能性が非常に高いと言えます。
本気で嬉しいときには、笑顔はもっと大きくなります。
このときのポイントは、「口を開けて笑う」かどうか。
たとえば、だれかの誕生日のとき、サプライズのプレゼントを贈ってあげたとしましょう。
このとき、「ありがとう」と言いながら目元だけで笑い、口を閉じているのならそんなに嬉しくもないのです。本気で嬉しいのなら、「うわぁ~、ありがとう!」と目を見開き、しかも口を開けて笑ってくれるはずですから。
サンフランシスコ州立大学のデビッド・マツモトは、2004年のアテネオリンピックにおける柔道の決勝と3位決定戦で、選手たちが口を開けて喜んでいるかどうかを調べました。調べたのは試合直後と、メダル授与式のときの表情です。
銀より銅のほうが
人を笑顔にさせる
すると、下図のような結果になりました。
同書より転載 拡大画像表示
『10秒で本音を見抜く心理術』(著者名、PHP研究所)
優勝した金メダリストが一番嬉しいのは当然として、面白いのは銀メダリストよりも銅メダリストのほうが本気で嬉しいと感じていること。
なぜそうなるのかというと、銀メダリストは決勝で負けているからです。つまり、嬉しさよりも悔しさのほうが大きいのです。
2位でも十分に素晴らしい成績だとは思いますが、本人は納得できません。そのため、微妙な笑顔になってしまい、口を開けた本気の笑顔にはならないのです。
その点、銅メダリストは3位決定戦で勝っています。何のメダルももらえないことに比べれば、十分に嬉しいのです。ですから、銅メダリストも金メダリストと同じように口を開けて笑うのです。







