「女性天皇」黙殺という時代錯誤
ちらつく大物政治家の陰にガッカリ
こういう社会ムードを醸成しているのが、実はZ世代だ。幼い頃からジェンダー教育を施されてきたので、上の世代に比べて「男女平等」への理解があるとされている。
そのようなZ世代から見て、国民の多くが支持する「女性天皇」を議論することもなく男系天皇をゴリ押しする高市政権には男尊女卑感を覚えた人も多いはずだ。実際、世界では「女王」は当たり前で、愛子さまと同い年で、親交の深いベルギーのエリザベート王女は「王位継承権第一位」なのでいずれ女王となる。Y染色体がどうこうという理由で女性が排除される「日本の伝統」に釈然としないZ世代は少なくない。
しかも、それを主導しているのが「リーダーシップがありそう」と半年前にチヤホヤされていた高市首相本人ではなく、キングメーカー・麻生太郎自民党副総裁となれば、その失望はさらに大きくなる。
御年85歳の政界のドンが国民が望む「女性天皇」を握りつぶし、物価高騰や円安の問題を後回しにしても皇室典範改正へと突き進む構図というのは、Z世代にはかなり「時代錯誤」に映ったはずだ。
しかも、そこで半年前は「早苗ちゃんならきっとやってくれる」と持ち上げていた高市早苗首相にはほとんど発言権がなく、すべては最高実力者の麻生氏が主導しているのだ。
これは例えるのなら、推しのアイドルの「現実」をファンが知ってしまったようなものだ。
作詞作曲や小説も書いてマルチに活躍してファンの間で「才能すごい!」「天才だ」と褒めたたえられていたのに、実は裏では手練れのオッサン作家やプロデューサーがすべてお膳立てをしていて、そのアイドルは「忠実な操り人形」だった――。なんてことがあの世界ではよくある。
派閥の後ろ盾を持たない高市首相は、巨大派閥の力を借りなくては何もできないという、なんとも皮肉な現実があるのだ。皇室典範改正によって、そんなグロテスクな構図に気づいてしまったZ世代が多かったのではないか。
熱狂の「高市ブーム」から半年、Z世代のガッカリ感ばかりが増えてしまった内閣支持率の「復活」はあるのか。伝家の宝刀「寝てないアピール」も封印されてしまった今、高市首相の次の一手に注目したい。








