このような時にありがちなのは、「配当がたくさんもらえるから、それを楽しみにしているんだよ」という言い訳です。

 もっとダメダメなのは、配当以外にも株主優待が付いていたりすると、「配当もたくさんもらえるし、株主優待ももらえるから、それを楽しみにしているんだよ」という言い訳です。株主優待は、配当と一緒に付いてくる「オマケ」に過ぎません。

 思い違いをしていただきたくはないのですが、私は、「そんな言い訳はせずに、とっとと売ってしまえ」ということを言いたいわけではないのです。

 高く買ってしまったとしても、そのA社が優良企業であって、将来的には株価の回復が見込めるのであれば、損切りをする必要はありません。

 ただ、申し上げたいことは、配当(ましてや、株主優待)を保有継続の言い訳にしないでください、ということなのです。

 高値で買ってしまって、株価が下がってしまえば、それはストレートに言って、「失敗」なのです。

配当がたくさんもらえても
保有を継続する意義はない

 配当は、買い値より高く売れなくて、保有しっぱなしになっているので、「しかたなくもらうもの」なのだと心得ましょう。買い値より高く売れなくて、保有しっぱなしなのは、株式投資としては失敗しているのです。

 失敗は失敗と素直に認めたうえで、「配当がたくさんもらえるから」ではなく、「A社が優良企業であって、将来的には株価の回復が見込めるから」保有を継続しているのです。

 そこを間違った意識でごまかしていては、いつまで経っても株式投資は上達しません。

 本質的に言ってしまえば、たとえ、「配当がたくさんもらえる」としても、「将来的にA社の株価の回復が見込めない」のであれば、保有を継続する意義はないのです。

 繰り返しになりますが、損切りを推奨しているのではありません。ぶっちゃけの本音で言ってしまえば、次のようなことをお伝えしたいのです。

「配当をもらっているようでは、失敗なのです。だって、配当利回りと同じか、それ以上の利回りのキャピタルゲイン(=所有資産の価値増殖による利得)を短期的に得ていれば、配当の権利付き最終売買日まで保有を継続している必要はないからです。

 配当の権利付き最終売買日まで保有を継続しているのは、配当利回りと同じか、それ以上の利回りのキャピタルゲインを短期的に得られなかったからです。だから、配当をもらっているようでは失敗なのです。

 配当をもらうのは、『しかたないから、利息代わりに配当でももらっておくか』というメンタリティが適正なのです」