「うちの子は慎重だから、新しいことになかなか挑戦できない」――そんな悩みを抱える親は少なくない。しかし、何事にも挑戦できる子は、生まれつき勇気がある子とは限らない。日常の小さな成功体験を積み重ねることで、「自分にもできる」という自信を育てているのである。では、その土台となるのは、どのような経験なのだろうか。話題の書『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「何事にも挑戦できる子ども」の親が教えていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

12歳の女の子が、一人で国際線に乗った話

日本に住む、韓国人の知人からこんな話を聞いた。

その知人には、12歳の娘さんがいる。
先日、韓国に住む祖父の誕生日に合わせて、娘さんが一人で日本から韓国へ向かったという。

祖父には内緒で韓国に向かい、誕生日パーティーの場に、孫本人が突然現れるというサプライズだったそうだ。

まさか12歳の孫が、一人ではるばる飛行機で来るとは思っていなかった祖父は大喜び。
何よりもうれしい誕生日プレゼントになったという。

もちろん、本人にとっては不安もあったはずだ。
それでも、空港の中を移動し、搭乗口を確認し、国際線に乗って目的地までたどり着く。
そんな経験は、「自分にもできた」という大きな自信になったのではないだろうか。

子どもがいきなり一人で飛行機に乗れるようになるわけではない。

安全に道路を渡る。バスや電車で、周りの人の動きを見ながら乗り降りする。目的地までの行き方を考える。

日常の小さな経験を積み重ねるなかで、子どもは少しずつ「自分でできること」を増やしていく。
その土台になるのが、公共の場で安全に行動するためのルールである。

小さなことからできることを増やそう

小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「でんしゃや バスに あんぜんに のろう」という項目がある。

「何事にも挑戦できる子ども」の親が教えていること・ベスト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・きいろい せんから すこし さがって まつ。
・バスや でんしゃの のりばで ふざけたり はしりまわったり しない。
・のっているひとが おりてから のる。
・ドアに ふくが はさまならないように ちゅうい。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

どれも、子どもにとっては当たり前のことに見えるかもしれない。
けれど、こうしたルールを、親に言われなくても自分で守れることは、一人で行動するために欠かせない力だ。

電車やバスに乗るたびに、「今日は自分で周りを見てみよう」「先に降りる人がいるね」と声をかける。
そんな積み重ねが、子どもの判断力と自信を育てていく。

親がずっと手を引くのではなく、少しずつ任せていく。
そのためにも、日常の移動を、安全に自分でできる経験へ変えていきたい。