AI起債の波、どう乗るかPhoto:Bloomberg/gettyimages

 人工知能(AI)関連の起債の波が、債券市場に押し寄せようとしている。投資家は意外な場所に避難先を見つけるかもしれない。

 いわゆるハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の直近の決算発表を受け、AI投資計画への期待がさらに高まっている。また、キャッシュフローが一段と圧迫されるとの見通しから、さらに多くの資金を借り入れる必要が出てくるかもしれない。

 ゴールドマン・サックスのクレジットストラテジストは、2027年にハイパースケーラーが直接発行する高格付けの投資適格社債は世界全体で約4000億ドル(約62兆7000億円)に上ると試算している。今年も約2500億ドル分の同社債発行が見込まれている。

 債券価格は供給に非常に敏感に反応することが多い。そのため、こうした予想が、最も規模が大きく信用力の高い企業の社債でさえも、その価格を押し下げ、利回りを押し上げる一因となっている。

 バークレイズのクレジットストラテジストが対象とする投資適格のハイパースケーラーには、 アルファベット 、 アマゾン・ドット・コム 、 メタ・プラットフォームズ 、 マイクロソフト 、 オラクル 、 スペースX が含まれる。バークレイズによると、これら企業の社債の、指標となる米国債に対するスプレッドは、7月30日までの1カ月間で約0.25ポイント拡大した。

 債券投資家は最も信用格付けの高い発行体にこだわり、満期までの期間が最も長い債券に狙いを定めることでより高い利回りを追求したくなるかもしれない。しかし、その逆の行動に出る方が得策かもしれない。

 すでに市場には、2075年満期のグーグル親会社アルファベットの社債や、2065年満期のアマゾンの社債が存在する。ファクトセットによると、これらはいずれも6.5%前後の利回りとなっている。2065年満期のメタの社債は利回りが7%を超える。