桜蔭合格を勝ち取った「フルタイム共働き夫婦」、薬剤師の母が“覚悟を決めて”早朝に取り組んだこと左から、次男の恵太さん、父親の毅さん、桜蔭に通う結莉さん、母親の夕佳里さんと愛犬のここあちゃん、長男の裕太さん。
*本稿は、現在発売中のダイヤモンド・セレクト「中高一貫校・高校 大学合格力ランキング2027年度入試版」の「トップ校合格家族『成功の秘訣』」を転載したものです。

難関中高一貫校に合格し、この春から中学生活をスタートした家族の自宅を訪問。数々の思い出の品を拝見しながら、中学受験を決めたきっかけから勉強への取り組み方、志望校選びの葛藤まで、合格を果たすまでの道のりを聞いた。今回訪れたのは、桜蔭に進学した糸山結莉さん一家。父親の毅さんは製造業のIT部門、母親の夕佳里さんは薬剤師として薬局に勤務する。「とにかく時間がない」中で、娘の中学受験を応援するべく思試行錯誤した日々をお届けする。(取材・文/DiamodWEEKLY編集室編集委員 小野真枝 撮影/堀 隆弘)

幼少期に父親と一緒に親しんだ
さまざまな「数字」

 糸山結莉さんは幼い頃から、父親の毅さんとさまざまな「数字」に親しんできた。東京工業大学出身で、製造業のIT部門に勤める毅さんは“根っからの理系”。

「お風呂の中で手の指を使って2進法で数えたりしていました。勉強というより娘と一緒に遊んでいた感覚です」(毅さん)

 そのおかげもあり、結莉さんは算数と理科が得意科目に。受験校選びも「理系に強い学校」が第一の基準となった。受験までの1年間は、娘に希望を聞きつつ、どの学校を受けるか夫婦で検討に検討を重ねた。

 母親の夕佳里さんは自身が中学受験を経験していたが、毅さんは中学・高校ともに公立出身で、中高一貫校は未知の世界。夕佳里さんが候補に挙げる学校を丹念に調べて情報をまとめていった。

「校風が娘に合っているか、通学時間は長過ぎないか、本人が行きたがっているかどうかなど、あらゆる面を考慮しました」(毅さん)