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都心に近い駅ほど「丸の内勤務」が多い……とは限らない。東急田園都市線では、桜新町・駒沢大学のほうが、都心寄りの三軒茶屋・池尻大橋より大手町・丸の内・有楽町エリアへの通勤比率が高い。通勤定期券のデータをたどると、東京で「誰がどこに住み、どこで働いているのか」という意外な地図が浮かび上がる。※本稿は、データ可視化職人のにゃんこそば『データでわかる東京格差 数値の「可視化」で真実をあぶりだす』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
大丸有への通勤者が多い駅を
データで可視化する
大企業、特に金融・保険業や総合商社などの本社が集中する大手町・丸の内・有楽町エリア、いわゆる大丸有エリアへの通勤者が多い駅はどこなのでしょうか。オープンデータ(国土交通省「第13回大都市交通センサス 定期券発売実績調査」)をもとに探ってみましょう。
図1は、大丸有エリアへの通勤者が多く利用する駅(東京駅、大手町駅、二重橋前〈丸の内〉駅、日比谷駅、有楽町駅)を区間終了駅とする通勤定期券の発売枚数を可視化したものです。
同書より転載 拡大画像表示
円の大きさはこれら5駅への通勤定期券の発売枚数(2021年12月時点で有効な定期券の枚数)、色は各駅の発売枚数に占める割合(赤:5%以上)です。
本題に入る前に、このデータを正しく読み解くための注意点を3つ補足します。
(1)コロナ禍の影響
2021年といえば、新型コロナウイルス感染症が社会問題となっていた時期です。大企業を中心に在宅勤務が広く浸透しており、出社率が低下する中で、定期代を支給せずに交通費を実費精算する企業も少なくありませんでした。
(2)区間開始駅、終了駅の定義
自宅最寄り駅を定期券の「区間終了駅」として買う人も一定割合(著者推計で1割程度)いるようです。
(3)事業者をまたがる通勤経路の集計ルール
例えば、京王線沿線の人が東京駅へ向かう場合、多くは新宿駅でJR線に乗り換えます。このとき、京王線とJR線の定期を別々に購入すると、データ上、「ある駅→新宿」と「新宿→東京」の定期が別個に記録されることになります。
これらの点を踏まえて、この先の分析は、あくまで大まかな傾向を読み解くための一助としてご覧いただければと思います。
乗り換えなしの路線ほど
「丸の内勤務」が多い
地図を見ると、東京都心から放射状に延びる路線に沿って、「赤い駅」(大丸有エリアへの通勤定期券の発売比率が5%以上の駅)が連なっています。
東京都心を南北に貫くJR京浜東北線、東西に貫くJR中央・総武線や東京メトロ東西線をはじめ、都営三田線、東京メトロ有楽町線、小田急小田原線、東急田園都市線、東急目黒線など、大丸有エリアに一本で行ける路線が目立つところです。







