『お医者さんはなぜ「がんで死にたい」と言うのか?超長寿時代の老いと死を考える』(佐藤眞一、光文社)
その理由は、突然死を選んだ人は「苦しみたくないから」「家族に迷惑をかけたくないから」「寝たきりなら生きていても仕方ないから」が上位3項目で、徐々に死ぬを選んだ人は「死の心づもりをしたいから」が群を抜いて1位でした(図表12・13)。
突然死を理想とする理由の1位「苦しみたくないから」は、おそらく世界共通だと思います。が、苦しくないかどうかはケースバイケースで、先に述べた通り痛みのあるケースは相当あるようです。また、2位の「家族に迷惑をかけたくないから」は、その思いとは全く逆の結果を招きます。
実弟と義弟は突然死、両親と義父母は準備期間があっての死と、私は両方のケースを経験しましたが、死の準備期間がある方が、悲嘆が軽く済むというだけでなく、社会手続き上も助かることが多いのです。
たとえば、実弟は預金通帳のないネット銀行に口座があり、預金がどの金融機関にあるかといったこと一つを知るのにさえ、非常に苦労しました。それに対して準備期間のあった義父は、経営していた会社を自ら処分し、借入金などもすべて清算していました。もしも義父が突然死だったら、私たち夫婦は途方に暮れてしまったでしょう。
同書より転載 拡大画像表示







