「愛子天皇か男系維持か」だけでは解決しない、皇位継承問題が迷走する本当の理由【佐藤優】2026年7月28日、閣議に臨む高市早苗首相 Photo:JIJI

高市早苗内閣の支持率が下がってきた。作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏は、要因の一つに、皇室典範改正があることは明らかだと言う。高市首相はなぜ今、強行するような形で改正に踏み切ったのか。皇室の後継者を巡る根本的な問題点とは――。(作家・元外務省主任分析官 佐藤 優、構成/石井謙一郎)

皇室の後継者を巡る
根本的な問題点とは

 高市早苗内閣の支持率が下がってきました。「朝日新聞」が7月18、19日に電話で行った全国世論調査によると、1月前の60%から7ポイント落ちて53%。不支持率は35%で、27%から8ポイント上昇しました。

 支持率低下の要因の一つに、皇室典範改正があることは明らかです。朝日のこの世論調査でも、改正が国民の理解を「得られている」と答えた人は24%で、「得られていない」の60%を大きく下回りました。

 7月17日に成立した皇室典範改正法では、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できる制度や、旧11宮家の男系男子を養子として皇族に迎える制度が盛り込まれました。

 宮内庁の緒方禎己次長が国会の答弁で、旧宮家の皇族男子と天皇の間に「36親等から38親等の隔たりがある」と明らかにしたことで、世論では「もはや他人」との声が上がりました。

 しかし皇室の後継者を巡る根本的な問題点は、人権との整合性にあると考えます。