(2)人の保険「私がつまらなくても、一緒に連れていく○○さんはおもしろいよ」

 自分以外の魅力的な他者を連れていく方法です。たとえば、「今度ご飯に行こうよ。同僚の〇〇も連れて行くからさ」とチームで勝負するのです。これも相手にとってメリットですし、さらには「もし自分と話が弾まなくても、もう1人が相手を楽しませてくれるはず」という、心のお守りになります。

(3)コンテンツの保険「私がつまらなくても、スポーツ観戦は楽しいですよ」

 趣味や推し活といった共通の体験を口実にする方法です。映画でも、スポーツでも、話題の展示会でも構いません。ボードゲームやテニスといったコミュニケーションが生まれがちなコンテンツであれば、間も持ちやすくなります。これもまた、最悪、自分という人間がおもしろくなくても、ゲームやスポーツのルールに従って遊んでいれば、その時間は確実に楽しく成立するという安心材料になります。

 このように、「店・人・コンテンツ」のいずれかの保険を用意しておくと、誘うという行為は驚くほど気が楽になります。「誘える人」のメンタルに一歩近づけました。

 これは相手にとっても「あなた自身について、アリかナシか選ぶ」という重い決断から、「おいしいものを食べる」「おもしろい人と会う」「ゲームを楽しむ」という気軽な選択に変わります。

 そして何より誘う側のあなた自身が、「もし断られても、私が嫌われたのではなくて、今回はその店や企画が合わなかっただけだ」と納得できる最強の逃げ道になるのです。OKをもらえたら「自分が評価された」、NGだったら「企画が合わなかった」。そういうポジティブな考え方も、ときには必要です(笑)。

「私」で勝負するのをやめて、「企画」で勝負する。この視点の切り替えを持つだけで、誘うことへの恐怖はスーッと消えていくはずです。

自分の行きたいイベントに誘うのは
断る側への配慮にもなる

 誰かを誘うための理由や企画を考えるとき、ベースとなるアイディアには大きく分けて3つの種類があります。