親族の集まりの時期に憂鬱になったり、体調を崩したりしていませんか? 精神科の診療現場でも、この悩みを抱える方は非常に多いのです。折り合いの悪い親族からの言葉や、押し付けられる役割に「真面目な人」ほど無意識にストレスを溜め込んでしまいます。気疲れから抜け出し、あなたの心と体を守るには、ある「思い切ったスタンス」が鍵になります。無理な期待から自分を解放し、スッと心が軽くなるヒントをお伝えします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。

精神科医が実践する親族との人間関係のかわし方・ベスト1Photo: Adobe Stock

家族や親族の集まりで体調を崩す理由

精神科の診療をしていると、親族の集まりがある時期に体調を崩される方が結構多いと感じます。

というのも、両親との関係が良くない方が実家へ行ったり、折り合いの悪い家族や親族と顔を合わせたりすることで、無意識にストレスを感じてしまうからです。また、真面目すぎる方の場合、親族が大勢集まる場に行くと様々な役割を背負わされてしまいます。中には「あなたは奥さんなんだから」などと、余計な嫌味を言ってくる人もいるでしょう。

関係があまり良くない家族や、どうしても会いたくない親族がいる場に行けば、イライラしたり、しんどくなったりするのは当然のことです。今回は、そのような「親族の集まりが憂鬱な方」に向けてのメッセージをお伝えします。

苦手な親族への対処法:「真正面から受け止めずスルーする」

まず1つ目のポイントは、親族の言葉を「真正面から受け止めない」ということです。

正面から受け止めてしまうと、精神的にかなりしんどくなります。身内である分、距離感が近く、様々な期待をかけられがちです。真面目な方ほど無意識に「その期待に応えなきゃ」と思ってしまい、スルーしづらくなってしまうのです。

しかし、人間の脳には「必要な情報」と「必要のない情報」を自動で切り分けるシステムが備わっています。街を歩いていて他人の会話があまり耳に入ってこないのは、それが自分に関係ない情報だと認識しているからです。逆に、周りがどんなにうるさくても、自分が話している相手の声はよく頭に入ってきますよね。

これを逆手にとりましょう。嫌な親族の言葉は「自分にとって関係のない人の会話だ」と思い込むことが大切です。別のことに集中し、「ちゃんと話を聞いているのか」と言われても、「聞いてますよ」と口では答えつつ、心の中では完全にスルーするくらいが丁度いいのです。