しんどい時間が「あっという間に過ぎる」方法〈風、薫る第104回〉『風、薫る』第104回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第104回(2026年8月20日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

時間があっという間に過ぎる方法

 雨、男爵夫人の家。雨だからか、佳枝(相田翔子)の手の調子が悪そう。雨だとリウマチが痛むと俗に言われている。

 佳枝はスプーンが持てず、りん(見上愛)に食べさせてもらう。でも食欲がない。自分で食べないと食べた気がしないのかもしれない。

 主題歌明け。りんが持ちやすいように、スプーンに布を巻いた。これなら持てるわと嬉しそうな佳枝。雨もあがって気分は上向き。

『風、薫る』には珍しく食事監修のクレジットがない。朝ドラに限ったことではないが、ドラマにはたいてい著名なフードコーディネーターが食事監修として存在し、その人が作った映える料理が並び、話題になる。『風、薫る』では監修がいないためか、逆に、出てくる家庭料理的な素朴さを覚える。

 日常的に映える料理ばかり作っているのは、SNS時代以降であろう。

 りんの家では、環(英茉)とシマケン(佐野晶哉)がお留守番。

「お母さんに看護をお願いしたい患者さんがいっぱいいるみたい」と達観している環。
忙しいお母さんを待ち続け、時間をつぶすのに絵を描いていたら、気づけばうまくなっていた。

「環ちゃん。時間って、速さが変わるんだよ」

 時間の速さは、どうしたら変えられるのか。