厳しい暑さが続く今の季節、熱中症対策として「こまめな水分補給」が欠かせない。しかし、結局、1日にどのくらいの水分を摂ればいいの? と疑問に思う方も多いのではないだろうか。特に夏場は大量の汗をかくため、平時以上に意識的な水分補給が大切になる。体調を管理する上で知っておきたい「1日に必要な水分量」の目安と、その補給のポイントについて、管理栄養士の星穂奈美さんに教えてもらった。
(本稿は書籍『疲れやすいオトナ女子を救う あなたの食習慣を変える100の提案』を一部抜粋・加筆し編集したものです)
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体から失われる水分
はじめに、1日の水分出納の例を挙げてみます。
特別な運動をせずに普通に生活をしているだけでも、体からは毎日約2.5Lの水分が失われると言われます。内訳としては、尿や便として約1.6L、そして汗や呼吸を通して無自覚のうちに皮膚から蒸発していく水分(不感蒸泄)が約0.9Lです。
一方、摂っている水分の量は、食事から得られる水分が1日約1.0L、栄養素が体内でエネルギーに変わるときに生成される水分(代謝水)が約0.3Lと言われており、また、飲み物として摂る水分は1日約1.2Lとされます。私たちの体は、1日のなかで上手に水分のバランスを保っているのです。
1日に必要な水分量の目安
前述の「約2.5L」は出納の一例で、1日に必要な水分の量は体重や年齢によっても異なります。算出方法はいくつかあり、ますが、目安として、体重1kgあたり28~35mlで計算する方法があります(※1)。例えば体重50kgの人の場合、1日の水分の目安量は1400~1750mlとなります。
(※1)出典:日本病態栄養学会編『認定NSTガイドブック2017 改訂第5版』南江堂
効果的な水分補給の3つのポイント
やみくもに水分を摂ればよいというわけではありません。体に負担をかけず、効率良く水分を補給するためのポイントをご紹介します。
● コップ1杯を「こまめ」に飲む
人の体は、一度に大量の水分を吸収することができません。少しずつこまめに摂るのが理想です。例えば1日に2Lの水分を補給する場合はコップ1杯200mlほどを1日10回くらいに分けて飲むとよいでしょう。
● 最適なタイミングを習慣化する
「起床後」「入浴後」は特に体内の水分が不足しやすいタイミングです。このタイミングでの水分補給を毎日の習慣に組み込むことで、飲み忘れを防ぐことができるでしょう。また、厳しい暑さが続く夏の季節は少し外出して歩いたり、屋内で家事をしたりするだけでも汗をかきます。夏場は活動前後の「プラスアルファ」の水分補給を心がけたいですね。
● 日常の水分補給は「水」で
緑茶やコーヒーに含まれるカフェイン、お酒に含まれるアルコールは利尿作用があり、過度な摂取は水分補給のつもりでも水分不足に陥る恐れがあると言われています。日常的な水分補給にはノンカフェインの水もしくは麦茶などが最適です。汗をかいたときは水分と一緒にナトリウム(塩分)などのミネラルも失われるため、経口補水液やスポーツドリンクを適量活用して素早く補うようにすることもポイントです。






